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日本のエンジニア給与の実態と年収アップの方法|平均年収は542万?

デジタル化が進む現代エンジニアの需要は高まり続けています。給与水準も年々変化しており、日本のエンジニアの平均年収は542万円と全産業平均を大きく上回っています。

本記事ではエンジニアの給与の実態から、収入アップの具体的な方法、さらには将来の展望まで徹底的に解説します。

※この記事の英語版をお読みになりたい方は、こちらになります。(Read this article in English, please click here!)

【Japan Engineer Salary】 From Entry Level to Senior Roles
【Japan Engineer Salary】 From Entry Level to Senior Roles
Guide to engineer salaries in Japan. current rates, career growth, and future trends in the tech industry.
https://global.bloomtechcareer.com/media/contents/page-856/
この記事を読んでわかること
  • エンジニアの職種・経験年数・企業規模別の具体的な給与相場について
  • 給与アップを実現するための具体的な戦略とアクションプランについて
  • IT業界の今後の給与動向と、高収入が期待できる専門分野について
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1.日本のエンジニアの給与の実態

1.日本のエンジニアの給与の実態

ITエンジニアの給与は、日本の労働市場において注目を集める話題の1つです。

デジタルトランスフォメーション(DX)の加速により、エンジニアの需要は年々高まっており、それに伴って給与水準も変化しています。

エンジニアの平均年収は542万円

経済産業省の「IT関連産業の給与等に関する実態調査」によると、日本のITエンジニアの平均年収は542万円となっています。この数字は、全産業平均の年収403万円と比較して、約140万円も高い水準にあります。

業界別に見ると、IT業界のエンジニアは542万円・製造業420万円・金融業・450万円となっており、IT業界の給与水準の高さが際立っています。

他と比較して高い水準にある背景

IT業界の給与水準が高い背景にはデジタル化の加速による人材需要の増加・専門的なスキルや知識への評価の高まりがあります。

さらにグローバル競争下での人材確保の必要性や、技術革新に対応できる人材の希少性も、給与水準を押し上げる要因となっています。

参考:経済産業省 我が国におけるIT人材の動向 

職種別の給与相場比較

ITエンジニアの中でも、専門分野によって給与水準は大きく異なります。特に高度な専門性や責任が求められる職種ほど、給与水準が高くなる傾向にあります。

ネットワークエンジニアITコンサルタントシステムエンジニアWebエンジニア
インフラ設計・構築やセキュリティ対策などを担うシステム戦略立案やプロジェクトマネジメントを行う要件定義からシステム設計・開発まで幅広く携わるフロントエンドやバックエンド開発を担当する
平均年収:647万円平均年収:629万円平均年収:532万円平均年収:480万円

年齢・経験年数による給与の違い

エンジニアの給与は、年齢や経験年数によっても大きく変動します。

  • 20代…基本的なスキル習得期間として位置づけられ、平均年収は372万円です。
  • 30代…専門性が確立しプロジェクトリーダーとしての経験も積み、平均年収は511万円に上昇します。
  • 40代…マネジメントスキルの向上と高度な技術力の獲得により、平均年収は615万円となります。
  • 50代以上…組織全体の技術戦略立案や若手エンジニアの育成・指導の役割を担い、平均年収は691万円に達します。
経験年数別
3年未満3~5年5~10年10年以上
350~400万円400~500万円500~600万600万円以上

段階的に上昇していくことがわかります。年齢や経験を重ねることによる技術力の向上やマネジメント能力の獲得により、給与の上昇が期待できます。

ただし近年では純粋な年功序列ではなく、能力や成果に基づく評価が重視される傾向にあります。

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2.給与に影響する重要な3つの要因

2.給与に影響する重要な3つの要因

エンジニアの給与は、複数の要因が組み合わさって決定されます。特に重要な3つの要因について、くわしく解説していきます。

スキルレベルと給与の関係性

エンジニアのスキルレベルは、経済産業省のITスキル標準(ITSS)によって7段階に分類され、各レベルで期待される給与水準が異なります。

新人・初級者であるレベル1では、基本的な開発業務を先輩の指導のもとで行う段階であり、平均年収は437万円となっています。

中堅エンジニアのレベル3では独立した開発業務やプロジェクト推進を担当し、平均年収は582万円です。

上級エンジニアのレベル5ではチームマネジメントやアーキテクチャ設計を行い、平均年収は825万円まで上昇します。

最高位のレベル7では技術戦略の立案やグローバルレベルの実績が求められ、平均年収は1129万円に達します。

参考:厚生労働省「IT・デジタル人材の労働市場に関する研究調査事業」

勤務地による給与格差

勤務地によって給与水準には大きな差が生じており、主な要因は生活費の違いとIT企業の集中度です。

東京を基準値100とした場合、大阪・名古屋は85~90、その他の政令指定都市は80~85、地方都市は70~80となっています。

東京大阪・名古屋政令指定都市 (大阪・名古屋を除く)地方都市
・IT企業の集中と高い生活コストを背景に最も給与水準が高い・地方拠点として中規模案件を中心に展開・地域IT企業による安定案件が中心・ローカル案件やリモートワーク案件が主流

企業規模と給与水準の相関

企業規模によって、給与体系や水準は大きく異なります。

大手企業

基本給が高めで、年2~4回の賞与があり、福利厚生も充実しています。平均年収は600~800万円となっています。

中堅企業

基本給は標準的で年2回の賞与があります。福利厚生も一般的な水準で、平均年収は450~600万円です。

スタートアップ企業

基本給は変動的で、ストックオプションなどのインセンティブがあり、福利厚生はフレキシブルな傾向にあります。平均年収は400~700万円と変動が大きいのが特徴です。

給与ためのスキルアップは他の点にも好影響を与える

給与格差は企業の資本力の違い・プロジェクト規模の差異・人材育成投資の規模・評価制度の整備状況などによって生じています。いくつかの要因は相互に関連しており、キャリアプランを考える上で総合的に検討する必要があります。

特にスキルレベルの向上は、他の要因に対してもポジティブな影響を与える可能性が高いことは重要なポイントです。

参考:中小企業庁 中小企業・小規模企業者の定義

3.エンジニアの給与アップ戦略

3.エンジニアの給与アップ戦略

エンジニアとしてより高い収入を得るためには、戦略的なアプローチが重要です。実践的な給与アップの方法について解説していきます。

市場価値を高めるスキルアップ方法

市場価値の向上は、給与アップの最も確実な方法です。

テクニカルスキル

クラウド技術(AWS、Azure、GCP)、AI・機械学習(TensorFlow、PyTorch)、ブロックチェーン開発などが注目されている。

ビジネススキル

プロジェクトマネジメント、要件定義・設計能力、技術コンサルティングなどが重要とされる。

効果的なスキルアップを実現するために

体系的な学習計画を立案し、実務プロジェクトでの経験を蓄積することが重要です。また技術資格の取得・技術カンファレンスへの参加・オープンソースプロジェクトへの貢献なども、市場価値を高める有効な手段となります。

転職による収入増加のポイント

転職は給与アップの有効な手段ですが、成功のためには戦略的なアプローチが必要です。

  1. 市場調査を行う…業界の給与相場確認・企業の成長性評価・求人市場の動向把握など
  2. 自己分析をする…保有スキルの整理・実績の数値化・ポートフォリオの整備など

転職による年収アップは、年代によって期待値が異なります。

20代では20~30%増、30代では15~25%増、40代では10~20%増、50代では5~15%増が一般的な目安となっています。

ただしこれらの数値は個人のスキルや経験、市場環境によって大きく変動する可能性があります。

給与交渉を成功させるコツ

給与交渉は、自身の市場価値を適正に評価してもらうための重要な機会です。いくつかのコツがあるのでそれぞれ確認していきましょう。

◎丁寧な事前準備を行う

市場相場の把握、自己の貢献度の可視化、具体的な数字での実績整理などの事前準備が不可欠です。

◎交渉時には明確な根拠を提示する

スキル・資格の具体的な列挙、過去の実績や成果の数値化、市場価値の客観的な説明など、具体的かつ明確に伝えることが重要です。

◎適切なタイミングを選択する

評価面談時、プロジェクト成功後、会社の業績好調時、昇進・昇格時などの適切なタイミングを選ぶことも重要です。

◎建設的な提案をする

キャリアプランの提示、具体的な目標設定、会社への貢献計画など、建設的な提案を行うことで、交渉がより有利になります。

上記の戦略は個別に実行するのではなく、複合的に組み合わせることで最大の効果を発揮します。特にスキルアップは他の戦略の基盤となるため、継続的な自己投資を心がけることがとても大切です。

4.外国人エンジニアの給与事情

4.外国人エンジニアの給与事情

日本で働く外国人エンジニアの給与事情には、日本人エンジニアとは異なる特徴や考慮すべき点があります。さまざまな要因を踏まえながら、くわしく解説していきます。

日本企業における外国人エンジニアの待遇

外国人エンジニアの待遇は、スキルレベルやコミュニケーション能力により大きく変動します。

基本給与体系としては日本人エンジニアと同等の基本給に加えて、語学力による追加手当やグローバル案件担当手当が付くケースが多くあります。

福利厚生面では、住宅手当の付加・帰国休暇制度・日本語学習支援など、外国人特有の支援制度が用意されていることも特徴です。

外国人エンジニアの給与レンジ

一般的な給与レンジとしては、新卒で300~400万円、3~5年経験で400~600万円、5年以上で500~800万円、上級職では800万円以上となっています。

これらの金額は、技術力や日本語能力、担当する案件の重要度などによって変動します。

ビザ要件と給与基準の関係

在留資格の取得・更新には、一定の給与水準が求められます。技術・人文知識・国際業務の在留資格では最低年収の目安が300万円からとなっており、学歴や職歴によって変動します。

高度専門職では、ポイント制による評価が行われ、年収400万円以上で加点、700万円以上でより高いポイントが付与されます。
在留期間と給与の関係、昇給計画の重要性、ビザ更新時の給与履歴なども重要な考慮点となります。上記の要件を満たすことは、日本でのキャリア継続において必要不可欠な要素となっています。

参考:出入国在留管理庁 在留資格の取得(入管法第22条の2)

グローバル人材としての付加価値の活かし方

外国人エンジニアならではの強みを活かすことで、より高い待遇を得ることが可能です。

技術面での強み

母国のIT最新動向の知見・グローバルな技術標準の理解・海外プロジェクト経験の活用などが挙げられます。

コミュニケーション面での強み

多言語対応能力・異文化理解力・ブリッジSEとしての役割など、独自の価値を提供できます。

日本特有の開発手法の習得・グローバル展開を見据えた技術選定・両文化を理解したプロジェクト管理など、専門性の強化も必要です。いくつかの要素を組み合わせることで、外国人エンジニアとしての市場価値を最大化し、より高い給与水準を目指すことが可能となります。

グローバル人材としてのキャリアアップ

キャリアアップにおいては、JLPT N2以上の取得やビジネス日本語の習得、技術文書の作成能力など、日本語力の向上が重要です。

また、海外顧客との直接やり取りや国際チームでのリーダーシップ、クロスボーダープロジェクトの経験など、グローバルプロジェクトへの参画も有効です。

5.将来的な給与動向と展望

5.将来的な給与動向と展望

デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速により、エンジニアの役割と価値は今後さらに高まることが予想されます。

今後のIT業界における給与動向と、キャリアの展望についてくわしく解説していきます。

IT業界の給与トレンド

IT業界全体の給与水準は、市場の変化と人材市場の動向により上昇傾向にあります。

DX需要の継続的な増加・テクノロジー企業の市場拡大・グローバル競争の激化といった市場変化が、給与水準を押し上げているのです。

またIT人材の慢性的な不足・スキル要件の高度化・リモートワークによる地理的制約の緩和なども、給与上昇に影響を与えています。

今後5年間の予測として、全体の平均年収上昇率は3~5%/年、ハイスキル人材は5~10%/年、新興技術分野では10~15%/年の上昇が見込まれています。

需要の高い専門分野と給与

今後、特に需要が高まると予想される専門分野についてもみていきましょう。

AI・機械学習エンジニア
現在 600~900万円の年収5年後には700~1,200万円まで上昇すると予測

※主要スキルとしてPython、TensorFlow、統計学などが重要

クラウドアーキテクト
現在700~1,000万円の年収5年後には800~1,300万円まで上昇すると予測

※AWS、Azure、マイクロサービスなどの技術が重要

セキュリティエンジニア
現在550~850万円の年収5年後には650~1,100万円まで上昇すると予測

※情報セキュリティ、暗号技術、リスク管理などのスキルが求められる

キャリアパスと年収の関係性

長期的なキャリア展望において、スペシャリストパス・マネジメントパス・ハイブリッドパスの3つの選択肢があります。

  • スペシャリストパスでは技術専門性の追求やアーキテクト職への成長を目指し、年収は600~1,500万円のレンジとなります。
  • マネジメントパスではプロジェクト管理や組織マネジメントを担当し、年収は700~1,200万円となります。
  • ハイブリッドパスでは技術とマネジメントの両立や技術統括責任者を目指し、年収は800~1,500万円のレンジとなります。

年収のためのキャリアの構築は戦略的に

キャリア構築においては技術トレンドの継続的な調査・業界動向のモニタリング・グローバルな視点での分析など、市場ニーズの把握が重要です。

また成長分野への先行投資・専門性の段階的な向上・市場価値の定期的な評価といったスキル投資の最適化も必要です。

さらに業界コミュニティへの参加や技術カンファレンスでの交流、メンター・ロールモデルの獲得など、ネットワークの構築も重要な要素となります。

自身のキャリアプランを戦略的に構築することで、将来的な収入の最大化を図ることができます。

6.日本におけるエンジニアの給与は上昇傾向に

6.日本におけるエンジニアの給与は上昇傾向に

エンジニアの給与は、スキルレベル・経験・専門分野・企業規模など、さまざまな要因によって決定されます。

デジタル化の進展により、エンジニアの需要は今後さらに高まると予想され、給与水準も上昇傾向にあります。

戦略的なスキルアップと的確なキャリア選択により、より高い収入を目指すことが可能です。自身の状況を適切に分析し、市場動向を見据えた計画的なキャリア構築が、給与アップの鍵となるでしょう。

日本でキャリアを飛躍させたい外国籍ITエンジニアのあなたへ
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  • 外国籍 IT エンジニア“専門”の転職エージェント!
  • バイリンガルキャリアアドバイザーが 1:1 伴走!
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