未経験からインフラエンジニアを目指す際、志望動機の書き方に悩む方は多いです。
「技術経験がないのに何を書けばいいのか」「どうすれば採用担当者に響くのか」という不安は当然のことです。
この記事では、採用担当者が評価する志望動機の3要素と、未経験者・経験者別の例文15選を紹介します。説得力のある志望動機を今日から書き始められるでしょう。
- 採用担当者が評価するインフラエンジニアの志望動機に必要な3つの要素について
- 未経験者・経験者・業態別の志望動機例文15選について
- 志望動機のNG例と改善ポイント、面接での効果的な伝え方について
1. インフラエンジニアの志望動機で押さえるべき3つの要素

採用担当者が評価する志望動機には、明確な構造があります。
ここでは、説得力のある志望動機に不可欠な3つの要素を解説します。
要素1:なぜインフラエンジニアなのか(Why)
志望動機の核となるのが、「なぜ数あるIT職種の中でもインフラエンジニアなのか」という明確な理由です。
開発エンジニアやデータサイエンティストではなく、インフラエンジニアを選んだ理由を具体的に示す必要があります。
抽象的な表現では、どの職種にも当てはまってしまい、志望度の低さを疑われる可能性があります。
「やりがいを感じる」「成長したい」といった言葉だけでは不十分です。代わりに、具体的なきっかけやエピソードを示すことが重要となります。
以下のような具体的な動機を示すことで、説得力が増します。
- 前職で業務システムのトラブルに遭遇し、ITインフラの重要性を実感した経験
- 社会の基盤を支える仕事に魅力を感じた理由
- クラウド技術の普及によりインフラエンジニアの役割が拡大していることへの興味
自身の経験に基づいた具体的な動機を示すことで、説得力のある志望動機になります。
要素2:学習意欲と努力の証明(How)
未経験者にとって最も重要なのが、主体的な学習姿勢を示すことです。
技術経験がなくても、自ら学ぶ意欲と行動力があることを証明できれば、採用担当者の評価は変わる可能性が高くなります。
資格取得は最も効果的な証明方法のひとつです。CCNA、LPIC、AWS認定などの取得状況や、現在学習中であることを明記することで、具体的な努力の証を示せます。
また、オンライン講座や技術書籍を使った独学、自宅でのラボ環境構築といった実践的な学習も、学習意欲を示す材料となります。
さらに、過去の経験を技術的文脈に転換することも有効です。
- 接客業で培ったコミュニケーション能力
- 営業職で身につけた問題解決能力
- 事務職で養った論理的思考力
これらの既存のスキルをインフラエンジニアの業務に結びつけることができます。
未経験であることは必ずしも不利ではありません。むしろ、どのように学習を進めているかを具体的に示すことで、成長意欲の高さをアピールできます。
要素3:入社後の貢献と将来ビジョン(What’s Next)
志望動機は過去と現在だけでなく、未来にも言及する必要があります。
入社後にどのように企業に貢献し、エンジニアとしてどう成長していきたいかを明示することで、長期的なキャリアプランを持っていることを示せます。
応募企業の事業内容や技術スタックと自身の志向を結びつける
クラウド、セキュリティ、自動化など、具体的な技術領域への言及は、企業研究の深さを示すことにもつながります。
また、短期目標(1〜2年)と長期目標(5年後)の両方を示すことで、計画性のあるキャリアビジョンが伝わります。
企業への貢献と自己成長の両面をバランスよく表現する
「御社のAWSを活用したクラウドインフラ構築プロジェクトに携わり、クラウドネイティブな技術を習得したいです。
将来的にはインフラ設計から運用まで一貫して担当できるエンジニアになりたいと考えています」といった具体性が求められます。
3要素を時間軸でつなぐストーリーの作り方
3つの要素を単に並べるだけでは不十分です。
「過去(きっかけ)→現在(努力)→未来(貢献)」という時間軸での一貫性を持たせることで、説得力のあるストーリーが完成します。
以下の要素が重要となります。
- 過去の経験が現在の学習につながっている論理性
- 現在の努力が未来の貢献にどう結びつくかの明確な道筋
- 企業の方向性と自身のキャリアビジョンの一致
採用担当者は、候補者の思考プロセスと長期的なポテンシャルを評価しています。
時間軸で一貫したストーリーを構築することで、「この人は真剣にキャリアを考えている」という印象を与えることができます。
2. インフラエンジニアの志望動機を書く前にやるべき3ステップ
効果的な志望動機を書くには、事前準備が不可欠です。ここでは、志望動機作成前に実施すべき3つのステップを解説します。
ステップ1:自己分析で経験をIT文脈に転換する
未経験者にとって最大の課題は、「アピールできる経験がない」という思い込みです。しかし、異業種での経験も、適切に言語化すればインフラエンジニアに必要なスキルとして価値を持ちます。
職種別の経験の活かし方
接客業の経験
コミュニケーション能力やユーザー視点での思考といった強みをアピールできます。ユーザーやチームメンバーとの円滑な情報共有、エンドユーザーの利便性を考慮したシステム運用といった形で、業務に活かせる可能性があります。
営業職の経験
問題解決能力やヒアリング力として転換できます。顧客の課題を技術的解決策に落とし込む力や、要件定義での正確なニーズ把握といったスキルは、インフラエンジニアの業務でも重要です。
事務職の経験
論理的思考力や正確性をアピールできます。システム構成の設計や障害の原因究明、設定ミスを防ぐ慎重な作業姿勢といった点で強みとなります。
自己分析の実践方法
自己分析を実践する際は、過去の業務を振り返り、「問題解決」「チーム協働」「継続的学習」といったエンジニアに求められる要素を抽出することが重要です。
STAR法(Situation、Task、Action、Result)を用いて具体的なエピソードを整理し、「なぜそのような行動を取ったのか」という思考プロセスまで言語化することで、説得力のある志望動機の材料が揃います。
例えば、「飲食店で月次売上レポートを作成していた」という経験は、「データを集計・分析し、改善提案を行った」という問題解決能力としてアピールできます。
ステップ2:インフラエンジニアを目指すきっかけを深掘りする
「ITに興味がある」という抽象的な理由では、採用担当者の心には響きにくいです。なぜ他の職種ではなく、インフラエンジニアなのかを明確にする必要があります。
深掘りのための自己質問
きっかけを深掘りするために、以下のような問いを自分自身に投げかけてみることが有効です。
- 初めてインフラエンジニアという職種を知ったのはいつ、どのような状況だったか
- なぜその時に興味を持ったのか(社会的意義、技術的興味、キャリアの安定性など)
- 開発エンジニアではなくインフラエンジニアを選んだ理由は何か
きっかけの種類別アプローチ
きっかけの種類によって、アプローチも変わってきます。
業務での気づき
「社内システムのトラブルで業務が停止し、ITインフラの重要性を実感した」といった具体的なエピソードが有効です。
社会課題への関心
「DX推進が叫ばれる中、企業のIT基盤を支える仕事に魅力を感じた」という視点が説得力を持ちます。
技術トレンドへの興味
「クラウド化の流れの中で、インフラエンジニアの役割が変化していることに興味を持った」という理由が挙げられます。
単なる興味ではなく、「なぜそう思ったのか」という理由まで掘り下げることで、説得力のある動機が生まれます。
ステップ3:企業研究で「なぜこの会社か」を明確にする
どの企業にも当てはまる汎用的な志望動機は、志望度の低さを示すシグナルとなる可能性があります。応募企業独自の要素を志望動機に組み込むことが不可欠です。
企業研究の進め方
企業のコーポレートサイトや採用ページから、企業理念、事業内容、主要プロジェクトを確認することから始めます。
技術ブログやエンジニアインタビューからは、使用している技術スタックや開発文化を把握できます。
求人票を詳細に読み解き、必須スキル、歓迎スキル、業務内容の具体的記述から企業のニーズを理解することも重要です。
企業の強みと自分の志向性の接点を見つける
- 企業が力を入れている技術領域(クラウド、セキュリティ、自動化など)と、自分が学習している分野の一致点を探す
- 企業の規模や文化(大手の安定性、ベンチャーの成長速度など)と、自分のキャリア志向を結びつける
業態別の特徴理解
業態別の特徴を理解しておくことも、志望動機の説得力を高めます。
大手SIer
大規模プロジェクト、幅広い技術領域、金融・公共といったミッションクリティカルな案件を扱う傾向があります。
中小SIer
多様な業務経験、早期からの責任あるポジション、フラットな組織といった特徴を持つことが多いです。
SES
様々な現場での経験、柔軟な働き方、幅広い技術の習得機会が魅力となります。
自社開発企業
サービス成長への直接貢献、特定技術の深い専門性、ユーザーとの距離の近さが特徴です。
企業研究を通じて、「御社の○○というプロジェクトに興味があり」「御社が注力している△△技術を学びたい」といった具体的な表現が可能になります。
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3. インフラエンジニアの志望動機の書き方5ステップ
準備が整ったら、実際に志望動機を執筆します。ここでは、効果的な志望動機を完成させるための5ステップを解説します。
ステップ1:きっかけとなるエピソードを書く
志望動機の冒頭では、インフラエンジニアを目指すきっかけとなった具体的なエピソードを記述します。抽象的な理由ではなく、時系列で説明できる実体験を基にすることが重要です。
記述のポイント
- いつ、どのような状況で、何を経験したのかを明確にする
- その経験から何を感じ、考えたのかまで記述することで、思考プロセスが伝わる
- 「その結果、インフラエンジニアに興味を持った」という因果関係を明示する
ステップ2:学習・準備の実績を整理する
きっかけの次は、実際に取った行動を示します。未経験者にとって、この部分が最も重要な差別化ポイントとなります。
記述すべき内容
- 取得済みの資格、または現在学習中の資格を明記する(CCNA、LPIC、AWS認定など)
- 使用しているオンライン講座や書籍の具体名
- 自宅でのラボ環境構築やハンズオン学習の実践内容
- 学習を開始した時期と、これまでの学習時間の目安
「CCNAの取得に向けて、2024年10月から平日2時間、休日4時間の学習を継続しています」といった具体性が説得力を生みます。
ステップ3:企業独自の要素を盛り込む
ここで企業研究の成果を活かします。応募企業ならではの特徴を志望動機に組み込むことで、志望度の高さを示します。
避けるべき汎用表現
- 「業界トップクラスの企業である」
- 「成長できる環境がある」
- 「充実した研修制度」
これらはどの企業にも当てはまる内容で、真剣に志望しているとは受け取られにくいです。
望ましい具体的表現
- 「御社が展開している○○プロジェクトのような、金融系の大規模インフラ構築に携わりたいです」
- 「御社の技術ブログで拝見したKubernetesを活用したコンテナ環境の構築に興味があります」
- 「AWSをメインに使用されている御社で、クラウドネイティブな技術を実践的に学びたいです」
企業名を変えても通用する内容は避け、その企業にしか当てはまらない要素を必ず含めましょう。
ステップ4:入社後の貢献と将来ビジョンを描く
志望動機の締めくくりとして、入社後の展望を示します。
企業への貢献と自己成長の両面をバランスよく表現することが重要です。
短期目標(1〜2年)
- 「まずは運用・保守業務を通じて、システムの全体像と障害対応の実践を学びたいです」
- 「先輩エンジニアの指導のもと、基本的なサーバー構築とネットワーク設定のスキルを習得したいです」
長期目標(5年後)
- 「将来的には、要件定義から設計、構築、運用まで一貫して担当できるインフラエンジニアになりたいです」
- 「クラウドアーキテクトとして、最適なシステム構成を提案できる人材を目指します」
単なる願望ではなく、そのために現在どのような学習をしているかという現在との接続が重要となります。
ステップ5:全体を読み返し一貫性を確認する
志望動機を書き終えたら、必ず以下の点を確認します。
チェックリスト
- 3要素(Why / How / What’s Next)がすべて含まれているか
- 具体的なエピソードや学習内容が記述されているか
- 応募企業独自の要素が盛り込まれているか
- 過去→現在→未来の時間軸で一貫性があるか
- 文字数は適切か(300〜500文字が目安)
- 誤字脱字、表現の重複がないか
第三者に読んでもらい、フィードバックを得ることも効果的です。
4. インフラエンジニアの志望動機NG例5選と改善ポイント

効果的な志望動機を書くには、避けるべきパターンを知ることも重要です。
ここでは、よくあるNG例とその改善方法を解説します。
NG例1:給与・福利厚生中心の内容【改善例付き】
NG例文
「御社は給与水準が業界内でも高く、また福利厚生も充実していることから、長期的に安定して働ける環境だと考え志望しました。特に住宅手当や資格取得支援制度に魅力を感じています。」
なぜNGか
- 仕事への情熱が感じられず、条件だけで選んでいると判断される可能性がある
- より良い条件の企業が現れたら転職するのではないかという懸念を抱かせる恐れもある
改善のポイント
待遇への言及は最小限にし、仕事内容や成長機会を前面に出しましょう。「御社のAWSを活用したクラウドインフラ構築プロジェクトに携わり、実践的な技術を習得したいです」といった具体的な目標を中心に据えることが効果的です。
NG例2:抽象的で具体性のない表現【改善例付き】
NG例文
「インフラエンジニアという仕事にやりがいを感じ、成長したいと考えています。御社で様々な経験を積み、一人前のエンジニアになりたいです。ITの力で社会に貢献することが私の目標です。」
なぜNGか
- 具体性がなく、どの企業にも使えそうな内容で志望度が低いと判断される可能性がある
- 「やりがい」や「成長」といった言葉だけでは、何に魅力を感じているのか伝わらない
改善のポイント
具体的なエピソードと学習実績を盛り込みましょう。「前職で社内システムのトラブルを経験し、ITインフラの重要性を実感しました。現在CCNAの学習を進めており、ネットワークの基礎知識を習得しています」といった形で具体化することが重要です。
NG例3:学習意欲が感じられない受け身な内容【改善例付き】
NG例文
「御社は研修制度が充実していると伺いました。未経験からでもしっかりと教えていただける環境があることに魅力を感じています。先輩方のご指導のもと、一から学ばせていただきたいです」
なぜNGか
- 主体性がなく、企業に依存する姿勢が見える
- 「教えてもらう」ことばかりで、自ら学ぶ意欲が感じられない
改善のポイント
自主学習の実績と今後の学習計画を明示しましょう。「独学でLinuxの基礎を学び、LPIC Level1を取得しました。入社後は業務を通じてクラウド技術を学び、AWS認定資格の取得を目指します」といった主体的な姿勢を示すことが効果的です。
NG例4:企業研究不足の汎用的な内容【改善例付き】
NG例文
「御社は業界をリードする企業であり、最先端の技術に触れられる環境があると考えました。大手企業の安定性と成長性を兼ね備えた御社で、長くキャリアを積みたいと思います」
なぜNGか
- 企業独自の要素がなく、志望度の低さが露呈する
- 企業名を変えればどこにでも使える内容では、真剣に志望しているとは受け取られにくい
改善のポイント
企業の具体的なプロジェクトや技術スタックに言及しましょう。「御社が手掛けている金融機関向けのクラウド移行プロジェクトに興味があります。オンプレミスとクラウドの両方を経験できる点に魅力を感じています」といった形で具体化することが重要です。
NG例5:ネガティブな退職理由を前面に出した内容【改善例付き】
NG例文
「前職は残業が多く、ワークライフバランスが取れない環境でした。また、人間関係にも悩んでおり、新しい環境で心機一転したいと考えています。御社なら働きやすい環境があると思い志望しました」
なぜNGか
- ネガティブな印象を与え、同じ理由で辞めそうだと判断される可能性がある
- 前職への不満だけでは、インフラエンジニアを目指す理由が不明確
改善のポイント
前向きなキャリアチェンジの理由を中心に据えましょう。「営業職で培った問題解決能力を技術的な分野で活かしたいと考え、インフラエンジニアへの転職を決意しました。御社のクラウドインフラ事業に貢献したいです」といった形で、ポジティブな動機を強調することが効果的です。
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5. 【状況別】インフラエンジニアの志望動機例文15選

自身の状況に合った例文を参考に、オリジナルの志望動機を作成しましょう。
各例文は、応募企業に合わせてカスタマイズすることが重要です。
未経験・異業種転職者向け志望動機(3例)
例文1:接客業→インフラエンジニア|コミュニケーション能力をアピール
前職の飲食店勤務で、POSシステムのトラブルによって営業が停止する事態を経験し、ITインフラの重要性を痛感しました。社会の基盤を支える仕事に携わりたいと考え、インフラエンジニアを目指すことを決意しました。
現在はCCNAの取得に向けて学習を進めており、ネットワークの基礎知識を習得しています。接客業で培ったコミュニケーション能力を活かし、チームメンバーやユーザーと円滑に連携しながら、システムの安定運用に貢献したいです。
御社のクラウドインフラ事業において、ユーザー視点を持ちながら技術を磨き、将来的にはインフラ設計から運用まで担当できるエンジニアを目指します。
この例文のポイント
接客経験を「ユーザー視点」「コミュニケーション能力」という強みに転換している点が効果的です。具体的なきっかけと学習実績も明示されています。
例文2:営業職→インフラエンジニア|問題解決能力をアピール
営業職として顧客のIT課題をヒアリングする中で、システムの根幹を支えるインフラの重要性を認識しました。特に、クライアントが抱えるサーバーやネットワークの問題に対し、根本的な解決策を提供したいという思いが強くなり、インフラエンジニアへの転職を決意しました。
現在、AWS認定ソリューションアーキテクト取得に向けて学習中です。営業で培ったヒアリング力と問題解決能力を活かし、要件定義の段階から顧客のニーズを正確に把握し、最適なインフラ設計を提案できるエンジニアになりたいです。
御社のクラウド移行プロジェクトにおいて、技術と顧客視点の両面から貢献したいと考えています。
この例文のポイント
営業での問題解決経験を技術業務に結びつけています。顧客視点を持ったエンジニアという差別化ポイントを示しています。
例文3:事務職→インフラエンジニア|論理的思考力をアピール
前職の総務部で社内システムのトラブル対応に携わる機会があり、ITインフラの仕組みに興味を持ちました。業務を円滑に進めるための基盤を支える仕事に魅力を感じ、インフラエンジニアを目指すことを決めました。
現在、LPIC Level1を取得し、Linuxの基本操作とシステム管理の知識を習得しました。事務職で培った論理的思考力と正確性を活かし、ミスのないシステム構築と安定した運用に貢献したいです。
御社の金融機関向けインフラ構築プロジェクトにおいて、正確性が求められる業務で力を発揮し、将来的にはセキュリティ分野にも専門性を広げたいと考えています。
この例文のポイント
事務職の強み(論理的思考力・正確性)をインフラ業務に結びつけています。資格取得という具体的な学習実績も示されています。
文系出身者向け志望動機(2例)
例文4:文系・第二新卒|学習意欲と成長志向をアピール
大学の社会学部でデータ分析を行うゼミに所属し、情報システムの基盤であるITインフラの重要性を認識しました。文系出身ですが、技術を学ぶことで社会に貢献したいという思いから、インフラエンジニアを目指すことを決意しました。
現在、基本情報技術者試験に合格し、CCNAの学習を進めています。文系の視点を活かし、技術部門と非技術部門の橋渡し役となり、わかりやすいドキュメント作成やコミュニケーションでチームに貢献したいです。
御社の教育体制のもとで着実に技術を習得し、将来的にはクラウドインフラの専門家として活躍したいと考えています。
この例文のポイント
文系であることをハンデではなく強みに転換しています。資格取得という努力の証明も示されています。
例文5:文系・社会人経験あり|キャリアチェンジの明確な理由
前職の出版社で企業のDXプロジェクトの取材を担当し、ITインフラがビジネス変革の基盤となっていることを深く理解しました。ビジネスの現場を知る立場から、技術で企業を支える仕事に魅力を感じ、インフラエンジニアへの転職を決意しました。
現在、AWS認定クラウドプラクティショナーを取得し、自宅でラボ環境を構築して実践的な学習を進めています。ビジネスと技術の両面を理解するエンジニアとして、経営視点を持ったシステム提案ができる人材を目指します。
御社のDX支援事業において、顧客のビジネス課題を技術で解決する役割を担いたいです。
この例文のポイント
社会人経験をプラスに転換し、長期的なビジョンを示しています。ビジネス理解という独自の強みを明確にしています。
新卒・第二新卒向け志望動機(2例)
例文6:情報系学部の新卒|大学での学びを実務につなげる
大学の情報工学科でネットワークとサーバー管理を学び、社会インフラを支える技術に強い関心を持ちました。研究室ではAWSを使用したWebアプリケーションのインフラ構築を担当し、実践的なスキルを習得しました。
また、CCNAを取得し、ネットワークの基礎知識を体系的に学びました。大学で得た知識を実務で活かし、大規模システムの構築・運用に携わりたいです。
御社の金融機関向けクラウドインフラ構築プロジェクトにおいて、最新技術を学びながら、将来的にはインフラアーキテクトとしてシステム全体を設計できる人材を目指します。
この例文のポイント
大学での学びを具体的に示し、実務への応用意欲を示しています。資格取得と研究室での実践経験が説得力を持ちます。
例文7:理系(非情報系)学部の新卒|論理的思考と自主学習をアピール
大学の機械工学科で学ぶ中、研究データの管理システムを構築する必要に迫られ、サーバーとネットワークの重要性を実感しました。ものづくりの基盤を支える技術に興味を持ち、ITインフラの分野でキャリアを築きたいと考えました。
独学でLinuxを学び、LPIC Level1を取得しました。理系の問題解決能力と論理的思考力を活かし、トラブルシューティングで力を発揮したいです。
御社の製造業向けIoTインフラ構築事業において、オンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッド環境の構築・運用を経験し、技術の幅を広げたいと考えています。
この例文のポイント
非情報系でも自主学習で補っている点が評価されます。研究での経験を結びつけ、専門分野(製造業IoT)への関心も示しています。
IT業界経験者・職種転換向け志望動機(2例)
例文8:開発エンジニア→インフラエンジニア|キャリアの幅を広げる
Webアプリケーション開発エンジニアとして3年間勤務する中で、インフラの知識不足を痛感する場面が多くありました。開発とインフラの両面から最適なシステムを設計できるエンジニアを目指し、インフラ領域へのキャリアシフトを決意しました。
現在、AWS認定ソリューションアーキテクトを取得し、TerraformなどのIaCツールを学習しています。開発経験を活かし、DevOpsの考え方を取り入れた効率的な開発・運用環境の構築に貢献したいです。
御社のクラウドネイティブな開発環境において、インフラとアプリケーションの両面から価値を提供できるエンジニアを目指します。
この例文のポイント
開発経験を活かし、DevOps的な視点を示しています。具体的な学習内容(IaC)が技術トレンドへの理解を示します。
例文9:ヘルプデスク→インフラエンジニア|キャリアアップ志向
ヘルプデスクとして2年間、ユーザーからの問い合わせ対応と障害対応を担当する中で、根本的な問題解決に携わりたいという思いが強くなりました。表面的な対応ではなく、システムの設計・構築段階から関わり、安定したインフラを提供したいと考え、インフラエンジニアへのキャリアアップを決意しました。
CCNA、LPIC Level1を取得し、業務後も自主学習を継続しています。ヘルプデスクで培ったユーザー視点を持ちながら、技術的な深さも兼ね備えたエンジニアとして、御社のインフラ運用に貢献したいです。将来的には、運用だけでなく設計・構築フェーズも担当できる人材を目指します。
この例文のポイント
ヘルプデスク経験を「ユーザー視点」という強みに転換しています。明確なキャリアステップアップの理由を示しています。
インフラ経験者・転職向け志望動機(2例)
例文10:キャリアアップ志向|より高度な技術環境を求める
現職ではオンプレミス環境でのサーバー・ネットワークの運用保守を3年間担当してきました。安定した運用スキルは習得できましたが、より高度な設計・構築フェーズに携わりたいという思いが強くなり、転職を決意しました。
AWS認定ソリューションアーキテクトを取得し、クラウド技術の学習を進めています。運用経験を活かし、運用を見据えた設計・構築ができるエンジニアとして貢献したいです。
御社のクラウド移行プロジェクトにおいて、オンプレミスとクラウドの両方の知見を活かし、最適なシステム構成を提案できる人材を目指します。
この例文のポイント
明確なキャリアステップアップの理由を示しています。運用経験という既存スキルと、クラウドという新たな学習領域を組み合わせています。
例文11:技術環境の変化を求める|レガシーからモダンへ
現職では5年間、オンプレミス環境でのインフラ運用に従事してきました。着実にスキルは身につきましたが、クラウドやコンテナといった最新技術を活用する環境で働きたいという思いが強くなり、転職を決意しました。
AWSとKubernetesの学習を進め、個人プロジェクトでコンテナ化とCI/CDパイプラインの構築を実践しています。オンプレミスとクラウドの両方の知見を持つエンジニアとして、御社のハイブリッド環境の構築・運用に貢献したいです。将来的には、クラウドネイティブなアーキテクチャを提案できる人材を目指します。
この例文のポイント
技術トレンドへの適応力と既存経験の両方をアピールしています。個人プロジェクトでの実践が学習意欲を示します。
就職先の業態別志望動機(4例)
例文12:大手SIer志望|大規模プロジェクトへの意欲
社会インフラを支える大規模システムの構築に携わりたいという思いから、インフラエンジニアを目指しました。現在、基本情報技術者試験に合格し、ネットワークとサーバーの基礎学習を進めています。
御社が手掛けている金融機関向けの基幹システム更改プロジェクトのように、社会的影響力の大きい案件に携わりたいです。大手ならではの幅広い技術領域を経験しながら、将来的にはプロジェクトマネージャーとして、技術とマネジメントの両面からチームを牽引できる人材を目指します。ミッションクリティカルなシステムを支えるエンジニアとして、御社に貢献したいです。
この例文のポイント
大手SIerの特徴(大規模、幅広い技術、社会的影響力)に合致した内容です。長期的なキャリアビジョンも示しています。
例文13:中小SIer志望|幅広い業務経験と早期成長
若手のうちから設計・構築・運用の全フェーズに携わり、早期に成長したいと考え、インフラエンジニアを目指しました。CCNAを取得し、AWSの学習も進めています。
御社のような中規模組織では、一人のエンジニアが担当できる業務範囲が広く、多様な経験を積めると考えています。少数精鋭の環境で主体的に業務に取り組み、数年後にはプロジェクトリーダーとして技術とビジネスの両面から価値を提供できる人材になりたいです。
御社の多様な業界の顧客に対し、最適なインフラ提案ができるエンジニアを目指します。
この例文のポイント
中小SIerの特徴(幅広い経験、早期成長、少数精鋭)に合致した内容です。主体性と成長意欲を強調しています。
例文14:SES企業志望|多様な現場での技術力向上
様々な業界や技術環境で経験を積み、幅広いスキルを身につけたいと考え、インフラエンジニアを目指しました。LPIC Level1を取得し、複数のクラウドサービス(AWS、Azure)の学習を進めています。
御社のSESモデルでは、多様なプロジェクトに参画できるため、短期間で幅広い技術と業務知識を習得できると考えています。様々な現場で柔軟に対応し、クライアントの課題解決に貢献したいです。
御社の充実したフォロー体制のもとで着実に成長し、将来的にはどのような環境でも価値を発揮できるエンジニアを目指します。
この例文のポイント
SESの特徴(多様な現場、柔軟性、幅広い技術)に合致した内容です。フォロー体制への言及で企業研究も示しています。
例文15:自社サービス企業志望|サービス成長への直接貢献
御社の提供する○○サービスのユーザーとして、その使いやすさと価値に感動した経験から、サービスを技術面で支えたいと考えるようになりました。AWS認定を取得し、DevOpsの学習を進めています。
自社サービス企業では、ユーザーの声を直接受け取りながら、サービスの改善と成長に貢献できる点に魅力を感じています。サービスのスケーラビリティと可用性を高め、より多くのユーザーに価値を届けられるインフラを構築したいです。
御社の技術ブログで拝見したKubernetesを活用したコンテナ環境の構築にも興味があり、将来的にはSREとして活躍したいと考えています。
この例文のポイント
自社サービス企業の特徴(サービスへの直接貢献、ユーザーとの距離)に合致した内容です。具体的な技術への言及が企業研究の深さを示します。
6. インフラエンジニアの志望動機を面接で効果的に伝える方法
書類選考を通過したら、次は面接での志望動機の伝え方が重要になります。
ここでは、面接で評価される伝え方のポイントを解説します。
書類と面接での志望動機の違い
書類と面接では、求められる志望動機の表現が異なります。
書類選考の志望動機
- 文字数制限(300〜500文字)があり、簡潔さと網羅性が求められる
- 3要素(Why/How/What’s Next)を漏れなく記述する
- 読み返して推敲できるため、論理性と正確性が重視される
面接での志望動機
- 1〜2分程度で口頭で説明する(約300〜600文字相当)
- 書類の内容を深掘りして説明することが求められる
- 対話形式のため、質問に応じて柔軟に対応する必要がある
両者での一貫性の重要性
書類に書いた内容と面接で話す内容が矛盾すると、信頼性を失う可能性があります。
書類に書いた志望動機を暗記するのではなく、その背景や理由まで深く理解しておくことが求められます。
面接で必ず聞かれる深掘り質問5選と回答のポイント
面接では、書類に書いた志望動機を出発点として、より詳細な質問がなされます。代表的な質問と回答のポイントを紹介します。
質問1:なぜ他の職種ではなくインフラエンジニアなのか?
回答のポイント
開発エンジニアやデータサイエンティストなど、他のIT職種との明確な違いを説明します。
- インフラの社会的重要性(社会基盤を支える役割)
- 安定性への興味
- システム全体を俯瞰できる面白さ
具体的な理由を述べることが効果的です。
質問2:現在どのような学習をしていますか?具体的に教えてください。
回答のポイント
以下の内容を具体的に説明します。
- 資格取得状況(取得済み・学習中)
- 使用している教材(書籍名、オンライン講座名)
- 実践内容(自宅でのラボ環境構築、ハンズオン学習)
- 学習時間(平日2時間、休日4時間など)や学習期間
継続的な学習姿勢が伝わります。
質問3:5年後、どのようなエンジニアになっていたいですか?
回答のポイント
短期目標(1〜2年)と長期目標(5年後)を分けて説明します。
- 短期目標:「運用・保守を通じて基礎を固める」
- 長期目標:「設計・構築まで担当できるエンジニア」「クラウドアーキテクト」など
具体的な役割やポジションを示し、企業のキャリアパスと整合性を持たせることも重要です。
質問4:なぜ当社を志望するのですか?他社との違いは何ですか?
回答のポイント
応募企業独自の事業内容、技術スタック、プロジェクト実績を具体的に挙げます。
- 「御社のAWSを活用したクラウド移行プロジェクトに興味があります」
- 「金融系のミッションクリティカルなシステムに携わりたいです」
その企業にしか当てはまらない要素を明確に説明します。複数社に応募している場合でも、各社の違いを明確に理解しておく必要があります。
質問5:入社後、最初に取り組みたいことは何ですか?
回答のポイント
現実的かつ具体的な目標を示します。未経験者であれば以下のような回答が望ましいです。
- 「まずは運用・保守業務を通じて、システムの全体像を理解したいです」
- 「先輩エンジニアの指導のもと、基本的な構築作業を経験したいです」
謙虚さと意欲のバランスを取った回答が効果的です。企業の事業内容を理解していることをアピールするため、「御社の○○プロジェクトに関わりたい」といった具体的な言及も有効です。
一貫性のあるストーリー展開のコツ
面接では、志望動機から派生する質問(「具体的には?」「なぜそう思ったのか?」)に対して、矛盾なく答える必要があります。
事前準備
- 書類に書いた内容を出発点に、深掘り質問を想定して回答を準備する
- 「なぜ?」を3回繰り返して、理由の深層まで言語化しておく
- 過去のエピソードは、5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)で具体的に説明できるようにしておく
熱意と誠実さを伝えるテクニック
- 面接官の目を見て話す(視線を合わせすぎず、適度に外す)
- 具体例を交える(「例えば」「具体的には」という言葉を使う)
- 数字を使う(学習時間、資格取得までの期間など)
- 暗記した文章をそのまま話すのではなく、自分の言葉で語る
最も大切なのは、自分自身が志望動機を心から信じていることです。表面的な言葉だけでは、面接官に見抜かれてしまう可能性があります。なぜインフラエンジニアになりたいのか、自分自身と深く向き合うことが、説得力のある志望動機につながります。
7. 未経験からインフラエンジニアになるための準備
推奨資格: ITパスポート, CCNA, LinuC Lv1
推奨資格: AWS SAA, 応用情報, LinuC Lv2
推奨資格: AWS SAP, PM試験, 安全確保支援士
志望動機を作成すると同時に、実際のスキル習得も進める必要があります。ここでは、未経験からインフラエンジニアを目指すための具体的な準備方法を解説します。
優先的に取得すべき資格3選とロードマップ
資格は、未経験者が学習意欲と基礎知識を証明する最も効果的な手段です。以下の3つの資格を優先的に検討すべきです。
1. CCNA(シスコ認定ネットワークアソシエイト)
学べる内容
- ネットワークの基礎知識
- TCP/IP
- ルーティング・スイッチングの実践的スキル
難易度と学習期間
- 難易度:中程度
- 学習期間:IT未経験者の場合は3〜6ヶ月
価値
ネットワークはインフラの根幹であり、CCNAはその基礎を証明する資格として業界で広く認知されています。ネットワークエンジニアとしての基礎を客観的に証明できる点が大きなメリットです。
2. LPIC Level1 / LinuC Level1(Linux技術者認定)
学べる内容
- Linuxの基本操作
- シェルコマンド
- ファイルシステム
- ユーザー管理
難易度と学習期間
- 難易度:初級〜中級
- 学習期間:2〜4ヶ月
価値
多くのサーバーでLinuxが使用されているため、Linuxの知識はインフラエンジニアの必須スキルとなります。LPICは国際資格、LinuCは日本国内での認知度が高い資格です。
3. AWS認定クラウドプラクティショナー / ソリューションアーキテクト
学べる内容
- AWSの基礎知識
- 主要サービス(EC2、S3、RDSなど)
- 設計原則
難易度と学習期間
- クラウドプラクティショナー:初級レベル、学習期間1〜3ヶ月
- ソリューションアーキテクト:中級レベル
価値
クラウド化が進む現在、AWSの知識は多くの企業で求められています。まずはクラウドプラクティショナーから始め、余裕があればソリューションアーキテクトを目指すのが効果的です。
おすすめの取得順序
基本情報技術者試験(IT全般の基礎) → LPIC/LinuC(サーバー管理) → CCNA(ネットワーク) → AWS認定(クラウド)
この順序は必須ではありませんが、体系的に学習を進めやすい流れとなっています。
参考情報
実践的なスキルを身につける学習方法
資格取得だけでなく、実践的なスキルを身につけることも重要です。
オンライン学習プラットフォームの活用
- Udemy、Coursera、Progateなどで実践的な講座を受講できます
- ハンズオン形式(実際に手を動かす形式)の講座を選ぶことが重要です
- 講座修了証明書は、履歴書や職務経歴書に記載可能です
自宅でのラボ環境構築
実践的な学習方法として効果的です。
- VirtualBoxやVMwareで仮想環境を構築する
- 実際にLinuxサーバーをインストールして基本操作を練習する
- 複数の仮想マシンでネットワークを構成し、疎通確認を行う
座学だけでなく、実際に手を動かすことで理解が深まります。失敗を恐れず、何度もトライすることが上達への近道です。
技術ブログでのアウトプット
以下のメリットがあります。
- 学習内容を記事にすることで理解が深まる
- 面接でのアピール材料になる
- QiitaやZenn、個人ブログなどで発信できる
アウトプットは最も効果的な学習方法のひとつとされています。学んだ内容を自分の言葉で説明することで、理解度が格段に向上します。
効果的な転職活動の進め方
学習と並行して、転職活動の準備も進める必要があります。
転職エージェントの活用
- IT専門のエージェント(レバテック、ワークポート、Geeklyなど)を利用する
- 未経験者向けの求人情報や選考対策のサポートを受けられる
- 複数のエージェントに登録し、比較検討することも効果的です
求人票の読み解き
- 必須スキルと歓迎スキルを見極める
- 未経験可の求人を中心に応募する
- 企業の事業内容と自分の志向性の一致を確認する
書類選考通過率を上げる工夫
- 志望動機を企業ごとに個別化する(使い回しは避ける)
- 学習実績(資格、オンライン講座)を具体的に記載する
- ポートフォリオ(技術ブログ、GitHubのリポジトリなど)があれば提示する
未経験からの転職は簡単ではありませんが、適切な準備と継続的な努力によって、十分に実現可能です。
8. インフラエンジニアの志望動機に関するよくある質問

志望動機作成に関してよく寄せられる質問に回答します。
Q1. 完全未経験でもインフラエンジニアになれますか?
回答:はい、可能です。
IT業界は深刻な人材不足であり、未経験者の採用に積極的な企業が増えています。経済産業省の調査では、2030年にIT人材が最大約79万人不足すると試算されています。
資格取得や自主学習で学習意欲を示せば、十分にチャンスがあります。特にSESや中小SIerは未経験者の育成に力を入れている企業が多いです。ただし、入社前の準備(CCNAやLPICの学習)は不可欠です。
Q2. インフラエンジニアの志望動機は何文字が適切ですか?
回答:300〜500文字が目安です。
短すぎると情熱が伝わりにくく、長すぎると要点がぼやける可能性があります。3要素(Why/How/What’s Next)を盛り込みつつ、簡潔にまとめることが重要です。企業によっては文字数制限が指定されている場合もあるため、求人票を確認してください。
Q3. 資格がなくてもインフラエンジニアに応募できますか?
回答:応募自体は可能ですが、資格があると有利です。
資格があると学習意欲の証明になり、選考で有利になる可能性が高くなります。
CCNAやLPIC Level1のいずれかは取得を目指すことが推奨されます。取得前であっても、「現在○○の資格取得に向けて学習中」と記載するだけでも印象が変わります。
Q4. 文系出身でもインフラエンジニアとして不利になりませんか?
回答:文系出身でも全く問題ありません。
実際、多くの文系出身者がインフラエンジニアとして活躍しています。
論理的思考力やコミュニケーション能力は文系でも養えます。重要なのは学習意欲と行動力です。文系であることを不利と捉えず、異なる視点を持つ強みとして活かすことができます。
Q5. 複数企業への志望動機の使い回しはNGですか?
回答:基本的な構成は共通でも構いませんが、企業独自の要素は必須です。
基本的な構成(3要素)は共通でも構いませんが、企業独自の要素は必ず盛り込む必要があります。
- 「御社の○○プロジェクト」
- 「御社の技術スタック」
その企業にしか当てはまらない内容を入れることで、志望度の高さを示すことができます。使い回しは採用担当者に見抜かれる可能性が高いです。
Q6. 30代未経験でもインフラエンジニアを目指せますか?
回答:30代でも十分に可能です。
前職での経験(マネジメント、顧客対応、問題解決など)は強みになります。
ただし、20代よりも学習意欲と即戦力性を強く求められるため、資格取得や実践的な学習を進めておくことが重要です。年齢をハンデではなく、豊富な社会人経験という強みとして活かすことができます。
9.まとめ:採用担当者に響くインフラエンジニアの志望動機を作成する
インフラエンジニアの志望動機は、職種選択の動機・学習意欲の証明・将来ビジョンの3要素を時間軸でつなぐことが重要です。
未経験でも、具体的なエピソードと学習実績を示せば、採用担当者を納得させることは可能です。本記事の例文を参考に、自身のストーリーを作り上げてください。
志望動機は、熱意と可能性を伝える重要なツールとなります。自信を持って、インフラエンジニアへの第一歩を踏み出しましょう。