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日本の商慣習を知る!外国籍エンジニアがチェックしておきたい基礎知識

日本で働く外国籍エンジニアが増加する中、日本特有の商習慣や企業文化への理解が重要性を増しています。

集団主義や報連相、年功序列など、日本企業特有の仕組みを知ることは、スムーズな職場適応とキャリア形成の鍵となります。

本記事では日本企業で活躍するために必要な知識と心構えを実践的な視点から解説します。

※この記事の英語版をお読みになりたい方は、こちらになります。(Read this article in English, please click here!)

この記事を読んでわかること
  • 日本企業における意思決定の特徴と、集団主義・年功序列の仕組みについて
  • 日本特有の職場コミュニケーション方法・円滑な人間関係構築のポイントについて
  • エンジニアとしての評価制度やキャリアパス、長期的な成功への具体的アプローチについて
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1.日本のビジネス文化・商慣習の特徴

1.日本のビジネス文化・商慣習の特徴

「商慣習」とは、商業活動において一般的に行われている決まったやり方のことで、その国や地域に古くから根付いているものです。

ここでは日本企業特有の文化や商習慣について解説します。

集団主義と和の文化

日本人は成功した際に、自分の功績よりも集団の成果を強調しがちな面があります。

また謙遜する発言・行動をする人が好まれがちでもあります。さらに協調を重視する「和(わ)」という言葉もしばしば使われます。

全ての日本企業や日本人が上記にあてはまるわけではありませんが、傾向として認識しておくと良いでしょう。日本文化になじむためにはまず知ることが大切です。

終身雇用と年功序列

終身雇用とは、企業が採用した人を定年退職まで雇用し続ける仕組みです。また年功序列とは、勤続年数が長い人ほど役職や賃金が上がりやすい制度です。

終身雇用も年功序列も明確にルール化されているわけではありませんが、日本企業では少なからず見られる傾向でした。ただし以前と比べて、終身雇用・年功序列のどちらも減少傾向にあります。

意思決定システム

集団主義や和の心、年功序列などの意識は、企業の意思決定にも影響します。

たとえば一般社員が何らかの提案をしたとき、稟議書を作ってリーダー・課長・部長などの役職者から承認を得ないと最終決定が下りないというケースもよくみられます。

また会議などで採決する場合も、事前に自分に賛成してくれるように「根回し」と呼ばれる相談をしておくことがあります。

■合わせて読みたい

以下の記事では、日本企業で働くための労働・職場文化について、解説しています。

外国人エンジニアが知りたい|日本の労働文化とその対策について
外国人エンジニアのための日本の労働文化ガイド。独特の仕事の進め方や評価制度を理解し、成長するためのノウハウを解説します。
https://global.bloomtechcareer.com/media/contents/what-foreign-engineers-want-to-know-japanese-work-culture/
日本企業で働くための職場文化の特徴、コミュニケーションのポイントとは
外国人が日本企業で成功するために必要な職場文化の理解とビジネスマナーの基本を、実践的なアプローチで解説する完全ガイド。
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2.日本式コミュニケーションの基礎

2.日本式コミュニケーションの基礎

ここでは、日本企業ならではのコミュニケーション方法について解説します。

報連相(ホウレンソウ)の実践

日本では、報告・連絡・相談を細かく行うことを「報連相」と呼び、重視しています。

報告や連絡の頻度は職場によって異なりますが、一般的に業務進捗報告は毎日行い、トラブルが発生した場合はその都度連絡することが推奨されます。

しかし近年では業務を共有する仕組みやツールの発展により、報連相の重要性が以前ほど強調されなくなってきています。

そのため、就職した企業でどの程度の報連相が求められるのか早い段階で確認しておくことが大切です。

暗黙の了解への対応

日本では就業規則や業務マニュアルに記載されない「暗黙の了解」がいくつか存在します。

暗黙の了解の例

  • 上司より先に帰るのが好まれない
  • 集合時間や出勤時間より○分早く集まる

などの上記のような点は明確なルールではないにもかかわらず、多くの人が守る風習があります。

ただし業界・企業などによって変化する場合もあります。外国人にはわかりにくい点も多いので、入社時に確認するなどしておくとスムーズでしょう。

オフィスでの立ち振る舞い

日本のオフィスにはさまざまな立ち振る舞いがあります。

頻繁(ひんぱん)にお辞儀をする
悪いと思っていなくても「すみません」と言う(呼びかけの目的など)
エレベーターでは上司や年長者より後に乗り降りしたりする

また会社によって特有の立ち振る舞いが存在することがあるため、自社が重視するポイントを押さえ、もし理解できない行動があれば確認しておきましょう。

3.プロジェクト参画時の心得

3.プロジェクト参画時の心得

エンジニアの仕事はプロジェクトで進められることが多いため、ここではプロジェクト参画時の心得を知っておきましょう。

プロジェクト体制理解

プロジェクトにアサインされた場合、まずプロジェクトの目的や仕様を把握することからはじめましょう。関連する過去のドキュメントなどがあれば、目を通しておくことも必須です。

また自分に与えられた役割を把握したうえで、自分のスキルに不足がある場合は早めに補うことが重要です。

会議とコミュニケーション

プロジェクトメンバーとのコミュニケーションが十分であれば必要な情報が集めやすく、困ったときに相談もできます。そのためミーティングには極力参加してコミュニケーションを取りましょう。

また会議では積極的に発言することが推奨されます。話すことがない場合でも、ひとまず雑談を交わすだけでも有益です。

特に日本人の集団の中に少数の外国人がいる場合、無意識の壁ができることが懸念されます。初対面であれば挨拶や自己紹介などで対話のきっかけを作りやすいので、壁ができる前に友好関係を結びましょう。

技術提案と実装

技術提案書はクライアントの問題や課題を技術的に解決するための書類で、プロジェクトを受注するために欠かせない存在です。

作成にあたっては、課題解決の具体的手法や実装時の成果を明確にすることが重要です。加えて自社の技術的強みをアピールすることや、クライアントにとってわかりやすいものを作成することに留意しましょう。

4.評価制度と昇進の仕組み

4.評価制度と昇進の仕組み

企業の評価制度や昇進の仕組みも、国や文化によって異なります。そのため他国から日本へ来て働く人にとっては、日本の評価制度や昇進の仕組みを知ることが収入アップやキャリア形成に直結します。

ここでは、日本企業の評価の仕方や昇進の仕組みを解説します。

評価の仕組み

日本企業では以下の3点を見て人事評価を行うことが主となっています。

  1. 能力評価
    エンジニアは技術的スキルが重視されるが、企画力やトラブル対応能力、コミュニケーションスキルや危機管理能力のほか、リーダーシップスキルなども評価対象となる。
  2. 業績評価
    売上や利益、消化した業務量など、業績への貢献度を評価される。また、あらかじめ定めた特定期間中の目標をどの程度達成したかも重要な評価項目となる。その他、企画の提出数や経費削減へ努力なども評価される。
  3. 情意評価
    勤務態度や就労意欲などの評価。協調性や積極性のほか、責任感の有無やルール遵守の度合いも評価対象となる。

なお昇進についてはスキルや業績が評価されますが、これらに加えて年功序列の考え方が影響する場合があります。

たとえば、スキルや業績への貢献が同程度である場合、社歴の長い人が先に昇進する傾向があります。

キャリアパスの設計

エンジニアとして生きるうえでキャリアパスの設計は非常に重要ですが、外国人労働者にとっては特に大きな問題です。

ビザの種類にもよりますが、安定的に仕事の獲得ができるかどうかがビザの更新に影響する人も少なからずいるからです。

また外国人労働者の中には、ずっと日本にいたいと思う人と、いずれは帰国する前提の人が混在しています。

どちらにしても、できる限りキャリアアップすることは、仕事をする上で強みとなるでしょう。そのため早い段階でキャリアパスの設計を行い、目標に向かって努力することをおすすめします。

多様化するITエンジニアのキャリアパス

近年、ITエンジニアのキャリアパスは非常に多様化しています。たとえばコンサルティングや品質保証、システムインテグレーターやシステム監査など目指す道はさまざまです。

また社内SEとして1社で活躍する人もいれば、起業して経営者となる人も存在します。どの方向に進むとしても、まず自身の志向性や適性を把握し目指すキャリアを定め、そこに向かって実現可能なルートを画策することが重要です。

評価面談の活用

通常、日本の企業では従業員に対する人事評価を行っており、その一環として面談が実施されます。面談の機会を活かして、自分のスキルや業績についての評価を積極的に聞いてみましょう。

日本の企業で活躍するために必要なことや修正すべき点は、日本文化に精通していない外国人にとって、自分で気づくのが難しい場合があります。

そのため、上司との面談を積極的に活用し、貴重なフィードバックを得るよう心がけましょう。

転職によるキャリアアップを考えている場合

ただし転職によるキャリアアップを考えている場合は、在職中の会社の上司には転職の考えは話さない方が無難です。

上司は自社で活躍する人のためにアドバイスをしますが、他社に行く人にはアドバイスをする意欲が湧きにくいからです。

また転職活動が上司に知られると、責任ある仕事をもらえなくなる可能性があるほか、競合他社に転職する場合、退職を認めてもらえないリスクもあります。

労働者には転職する自由がありますが、狭い業界の中では辞めた会社と仕事をすることもあり得ますので、できるだけ円満退社を心がけましょう。

5.困ったときの対処法

5.困ったときの対処法

慣れない国で働く際には、言葉や文化の違いからトラブルが起こる可能性もあります。ここでは、日本で働く際の問題への対処方法を解説します。

文化的な衝突への対応

文化の違いに起因する衝突やトラブルが起こった場合、まず悪意がないことを話して冷静に話し合いましょう。

このとき「自分は正しい」と主張するのは逆効果です。トラブルになった以上、相手に何らかの誤解や不快感、ダメージを与えた可能性があります。

また逆に自分がダメージを受けたとしても、相手があなたの文化を知らなかったことから起こった可能性があります。

まずどのような行き違いがあったのかを整理し、できるだけお互いに納得して和解する方法を探してください。

互いに歩み寄れるポイントを見つける

文化や習慣が異なる人同士が一緒に働く場合、一方的にどちらかが我慢する関係では長続きしません。そのため、お互いに歩み寄れるポイントを見つけることが大切です。

また同じトラブルを繰り返さないように、相手の文化について知らなかったことを明確にして、今後どうすればトラブルにならないかを話すことも重要となるでしょう。

業務上のトラブル対処

業務上のトラブルにも多数の種類があり、言葉や文化の壁から起きた勘違いなどであれば、前述した「文化的な衝突への対応」を参照してください。

一方問題が大きく、雇用関係の解消や賠償金を請求されるような事態になった場合、当事者同士の話し合いでは済まない可能性もあります。そういった場合に備えて、外国人向けの相談窓口をチェックしておくことをおすすめします。

外国人向けに相談先を紹介している厚生労働省のサイトなどを知っておくと良いでしょう。

参考:厚生労働省:相談ダイヤル

ストレス管理と相談

他国で働く場合、言葉や文化の違いに加えて宗教観や食習慣の違いなどもあり、ストレスを抱えがちです。

ストレスを放置すると心身のトラブルにつながりやすいため、日々の生活の中にストレスを解消する工夫を取り入れましょう。またストレスの解消には十分な睡眠や休養が重要です。

自分に合った実施しやすいストレス解消策を見つけることも大切

適度な運動・音楽鑑賞・飲食・小旅行・家族や友人と会話する など

参考:厚生労働省:外国人労働者の安全衛生対策について

6.日本での長期的な成功への道筋

6.日本での長期的な成功への道筋

ここでは、日本でエンジニアとして長期的な成功を成し遂げるためのポイントを解説します。

リーダーシップ開発

リーダーシップ開発とは、目標に向かって組織をけん引する力を磨くための取り組みです。

エンジニアとして働いていくうえで、リーダーシップスキルがあればプロジェクトマネージャーなどへの道も開けます。そのため、積極的にリーダーシップスキルや問題解決能力などを磨くことを推奨します。

専門性の向上

エンジニアとしての成功を目指すのであれば、スキルや専門性の向上は欠かせません。エンジニアの知識や技術は幅広く、テクノロジーは日進月歩で発展し続けています。

そのため、特定の技術をある程度高めたとしてもそこで満足しないことや、常に新しい技術に目を向けることが重要です。具体的には勉強会やセミナーに積極的に参加することや資格取得を目指すことなどをおすすめします。

キャリアネットワーク構築

キャリアネットワークとは、キャリアを積むなかで構築した人脈や企業、組織とのつながりのことです。

エンジニアとして幅広いネットワークを築くことは非常に重要であり、グローバルなキャリアネットワークを構築することも可能です。

自分なりのキャリアネットワークを作り上げることは、収入アップや社会的地位の確立、満足できる業務スタイルを実現することにつながります。

7.日本の商慣習を知っていくことがキャリアアップへ

7.日本の商慣習を知っていくことがキャリアアップへ

日本企業での成功には、技術力の向上だけでなく、文化や習慣への理解が不可欠です。一見すると複雑に思える日本の商慣習も、その背景を知ることで適切な対応が可能となります。

文化の違いを前向きに捉えコミュニケーションを深めながら、自身のキャリアを築いていくことで、グローバルエンジニアとしての価値を高めることができるでしょう。

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