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エンジニアの転職理由|面接で評価される伝え方と例文10選【データで解説】

エンジニアとして転職を考える際、面接で最も重要な質問の1つが「転職理由」です。

現職への不満が本音であっても、それをそのまま伝えてしまうと面接官にネガティブな印象を与えかねません。

この記事では、IPA(情報処理推進機構)、総務省、経済産業省などの公的データに基づき、エンジニアの転職理由の実態を明らかにしたうえで、面接で評価される効果的な伝え方を例文付きで詳しく解説します。

この記事を読んでわかること

  • エンジニアが転職を考える主な理由TOP5について
  • 面接で評価される転職理由の伝え方(具体的な例文10選とポイント解説)について
  • 避けるべきNG表現と、状況別の対応方法(未経験者・年代別のアドバイス)について

1. エンジニアが転職を考える主な理由【公的データで分析】

1. エンジニアが転職を考える主な理由【公的データで分析】

エンジニアの転職理由を、感覚ではなく客観的なデータから理解しましょう。

ここでは、IPA、総務省、経済産業省、厚生労働省などの公的機関が発表した信頼性の高い統計データを基に、エンジニアが転職を決断する背景と市場環境を解説します。

情報処理推進機構(IPA)「DX白書2023」に見るエンジニアの転職動機

IPA(情報処理推進機構)が2023年に発表した「DX白書2023」によれば、企業で働くIT人材の約3人に1人が転職を検討しています。

特にDX推進に意欲的な「自発転換」タイプの人材では、「自分のやりたい仕事ができない」という理由が転職動機の上位を占めており、技術的な成長意欲が高いエンジニアほど、現職での業務内容や成長機会に対して敏感であることがわかります。

DX白書の分析では、キャリア志向の高いエンジニアは新しい技術を学べる環境や技術的な挑戦ができるプロジェクトへの参加を強く求めています。

単なる業務遂行ではなく、自身のキャリアビジョンに沿った技術領域での経験を重視する傾向が明確に表れています。

参考: IPA「DX白書2023」

総務省調査:IT人材の不足とエンジニア転職市場の現状

総務省の「情報通信白書」によれば、日本国内では量的・質的なIT人材不足が深刻化しています。

情報処理推進機構のデータでは、2015年から2020年の5年間で、情報処理・通信に携わる人材は約104.5万人から約125.4万人へと約20万人増加しましたが、それでもなお需要に対して供給が追いついていない状況です。

この人材不足を背景に、エンジニアは売り手市場の状態が続いており、転職による待遇改善やキャリアアップの可能性が高まっています。

参考: 総務省「情報通信白書」

厚生労働省「雇用動向調査」に見る転職理由

厚生労働省の「雇用動向調査」では、全職種を対象とした転職理由の統計が公表されています。

IT・技術職を含む専門職・技術職の転職理由として、以下が上位に挙げられています。

  1. 労働条件(賃金以外)がよくなかった|長時間労働、休日の少なさなど
  2. 給与等収入が少なかった
  3. 会社の将来が不安だった
  4. 能力・個性・資格を生かせなかった

これらは後述する民間調査とも整合性が高く、エンジニアに特有の転職動機を裏付けるデータとなっています。

参考: 厚生労働省「雇用動向調査」


民間調査データ:より詳細な転職理由ランキング

公的データに加えて、IT業界に特化した民間調査も情報として有用です。

以下は補足的なデータとしてご紹介します。

レバテック株式会社「ITエンジニアの転職意識調査」(参考情報)

  • 収入アップのため: 42.4%
  • 会社や業界の将来性に不安: 22.4%
  • 技術スキルが伸ばせない: 14.7%

出典: レバテック「市場動向」

doda(パーソルキャリア)「転職理由ランキング」(参考情報)

全職種対象ですが、IT職も含む大規模調査の結果が以下となります。

  • 給与が低い・昇給が見込めない: 33.6%(4年連続1位)
  • 労働時間に不満: 20.3%(前回11位から4位へ上昇)

出典: doda「転職理由ランキング最新版」

エンジニアの転職理由TOP5【統合分析】

公的データと民間調査を総合的に分析した結果、エンジニアの主な転職理由は以下の通りです。

第1位:スキルアップ・新技術の習得機会を求めて

根拠データ:
  • IPA「DX白書2023」:自発転換型IT人材の主要動機
  • 厚生労働省「雇用動向調査」:「能力・資格を生かせなかった」

IT業界は技術トレンドの変化が激しく、数年前に主流だった技術が陳腐化することも珍しくありません。現職で最新技術に触れる機会がない、あるいはレガシーシステムの保守に追われている状況では、エンジニアとしての市場価値の低下を危惧し、転職を考えるのは自然な流れといえます。

第2位:給与・待遇の改善

根拠データ:
  • 厚生労働省「雇用動向調査」:「給与等収入が少なかった」が上位

自身のスキルレベルと市場価値を把握しているエンジニアは、現職の給与水準が業界標準より低いと感じた場合、より適正な評価を求めて転職を決断する傾向があります。

総務省のデータによれば、IT人材の需要は供給を大きく上回っており、売り手市場の状況が続いています。この環境下では、転職による待遇改善の可能性が高いことも、給与を理由とした転職の背景にあります。

第3位:ワークライフバランスの実現

根拠データ:
  • 厚生労働省「雇用動向調査」:「労働条件がよくなかった」が上位

IT業界では、プロジェクトの納期前に長時間労働が発生することが多く、慢性的な残業や休日出勤に疲弊するエンジニアは少なくありません。

リモートワーク環境の整備状況や、フレックスタイム制度の有無が、転職先を選ぶ際の重要な判断基準となっています。

第4位:キャリアチェンジ・上流工程への挑戦

根拠データ:
  • IPA「DX白書2023」:キャリアパスへの関心
  • 厚生労働省「雇用動向調査」:「能力・個性・資格を生かせなかった」

エンジニアとしてのキャリアが進むにつれ、コーディングだけでなく、要件定義や設計といった上流工程、あるいはマネジメント業務へのステップアップを望むエンジニアは多く存在します。

現職でそうしたキャリアパスが描けない場合や、より幅広い経験を積める環境を求めて転職を検討するケースが見られます。

第5位:会社の将来性・事業方針への不安

根拠データ:
  • 厚生労働省「雇用動向調査」:「会社の将来が不安だった」が上位

企業の経営状態、所属する業界の成長性、あるいは事業の方向性に対する不安から、より安定性や成長性の高い企業への転職を考えるエンジニアが一定数存在します。

2. 面接でエンジニアの転職理由を効果的に伝える基本フレームワーク

面接官に響く 転職理由の3ステップ構造
中央の「動機」に触れて、「現状」から「志望企業」へ論理の橋を架けましょう。
STEP 1
現状認識
客観的な事実を説明
STEP 2
前向きな動機
STEP 3
志望企業での実現
具体的な貢献をアピール

面接官が評価するポイントと、説得力のある転職理由の組み立て方を3ステップ構造で解説します。

面接官が転職理由で評価する3つのポイント

ポイント①:一貫性と論理性

面接官は、転職理由と志望動機に一貫性があるかを重視します。「現職では新しい技術を学べないから転職したい」と話す一方で、志望企業の選定理由が「給与が高いから」だけでは、ストーリーに整合性がありません。

転職理由(現職を離れる理由)→ 実現したいこと(キャリアビジョン)→ 志望動機(なぜこの企業なのか)という流れに論理的なつながりがあることが重要です。

ポイント②:前向きな姿勢と成長意欲

たとえ現職への不満が転職のきっかけであっても、それを「逃げ」ではなく「成長のための前向きな選択」として表現できるかが評価のポイントです。

「現職の環境が悪い」という他責的な表現ではなく、「より高いレベルの技術に挑戦したい」「自分のスキルをさらに伸ばせる環境で働きたい」という自己成長への意識を示すことで、ポジティブな印象を与えられます。

ポイント③:企業への貢献可能性

面接官が最も知りたいのは、「採用することで、当社にどんなメリットがあるのか」です。

転職理由を語る際には、「御社の○○プロジェクトでは、私の△△の経験を活かして貢献できると考えています」といった具体的な貢献イメージを示すことが効果的です。

評価される転職理由の伝え方【3ステップ構造】

説得力のある転職理由は、以下の3ステップで構成します。

ステップ1:現状認識(客観的な事実)

まず、現職の状況を客観的に説明します。感情的な批判は避け、事実ベースで淡々と述べることがポイントです。

: 「現職では主にレガシーシステムの保守業務を担当しており、○○という技術を使用しています。」

ステップ2:問題意識と向上心(前向きな動機)

次に、その状況に対してどのような問題意識を持ち、何を実現したいと考えているのかを説明します。ここで自己成長への意欲を明確に示すことが重要です。

: 「エンジニアとして市場価値を高めるためには、クラウド技術やモダンな開発手法を習得する必要があると考えています。そのため、最新技術を活用したプロジェクトに携わりたいと思い、転職を決意しました。」

ステップ3:志望企業での実現(具体的な貢献)

最後に、なぜその企業を志望するのか、そして自分がどのように貢献できるのかを具体的に示します。企業研究に基づいた内容であることが重要です。

: 「御社では△△といった最新技術を活用したサービス開発を行っておられると伺いました。私の現職での○○の経験を活かしながら、新しい技術を学び、御社のプロダクト開発に貢献したいと考えております。」

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3. 【理由別】面接で評価されるエンジニアの転職理由|伝え方と例文10選

3. 【理由別】面接で評価されるエンジニアの転職理由|伝え方と例文10選

転職理由別に、面接で好印象を与える具体的な回答例文と伝え方のコツを解説します。

例文1:スキルアップ・新技術習得のための転職理由

伝え方のポイント

学習意欲と技術への関心を示すことが重要です。単に「学びたい」だけでなく、具体的にどの技術領域に興味があり、なぜそれが重要だと考えているかを説明します。

また、現職での限界を「学べない」ではなく、「より高度な技術にチャレンジしたい」という前向きな表現に変換することがポイントです。

具体的な回答例文

「現職では主に○○言語を使用した業務システムの開発に携わっておりますが、今後のキャリアを考えた際、クラウドネイティブな開発手法やマイクロサービスアーキテクチャといった最新技術を習得する必要性を強く感じております。

御社ではAWSを活用したモダンな開発環境が整っていると伺い、これまでの開発経験を活かしながら新しい技術にチャレンジできる環境で、エンジニアとしてさらに成長したいと考え、応募いたしました。」

面接官への伝え方

業界のトレンドや今後求められるスキルについて言及することで、先見性をアピールできます。

「独学で○○の資格を取得しました」「週末に個人プロジェクトで△△を開発しています」など、自己学習の姿勢を示すと説得力が高められます。

例文2:給与・待遇改善を求める転職理由

伝え方のポイント

金銭的理由を適切に表現することが重要です。「給与が低い」という直接的な表現は避け、「市場価値に見合った評価を求めている」という前向きな言い方に変換します。

また、業界の平均年収や同等スキルの市場価値を引き合いに出し、客観的な根拠を示すことで説得力が高まります。

具体的な回答例文

「現職では○○の業務において一定の成果を上げてまいりましたが、昇給の仕組みが年功序列であり、スキルや成果に応じた評価が難しい状況です。エンジニアとしてのスキルと実績を正当に評価していただける環境で働きたいと考え、転職を決意いたしました。

御社では成果主義の評価制度を導入されていると伺っており、自身のスキルを最大限に発揮し、それに見合った評価をいただきながら貢献したいと考えております。」

注意すべきポイント

「年収○○万円欲しい」という金額の明示は避け、「適正な評価」「成果に応じた報酬」といった表現にとどめます。あくまで「自分の貢献に見合った評価を求めている」という姿勢を示すことが重要です。

例文3:ワークライフバランス実現のための転職理由

伝え方のポイント

生産性との結びつけが重要です。単に「残業が多いから嫌だ」ではなく、「より効率的な働き方で生産性を高めたい」という視点で説明します。

現職の労働環境を批判するのではなく、自分が目指す働き方を前向きに語ることがポイントです。

具体的な回答例文

「現職では月平均○○時間の残業があり、業務に対して全力で取り組んでおりますが、長期的により高いパフォーマンスを発揮し続けるためには、適切なワークライフバランスが重要だと考えております。

御社ではフレックスタイム制度やリモートワーク制度が整備されていると伺い、効率的に業務を遂行しながら、自己研鑽の時間も確保できる環境で、長期的に貢献したいと考えております。」

補足説明の仕方

「プライベートの時間を技術書の読書や資格取得の勉強に充てたい」と述べることで、単なる「楽をしたい」ではなく成長意欲があることを示せます。

「持続可能な働き方で、会社に長期的に貢献したい」という視点を加えると良い印象をにつながります。

例文4:上流工程・マネジメント経験を積むための転職理由

伝え方のポイント

キャリアビジョンの明確化が重要です。単に「マネジメントをやりたい」ではなく、なぜそのキャリアパスを目指すのかを明確に説明します。

現職での経験から、チームをまとめた実績やリーダーシップを発揮した場面を具体的に述べることで、素養を示すことができます。

具体的な回答例文

「現職ではこれまで○年間、開発エンジニアとして実装業務を中心に携わってまいりました。プロジェクトを通じて、技術的な課題解決だけでなく、チーム全体の効率化や後輩エンジニアの育成にも関心を持つようになりました。今後はより上流工程に携わり、要件定義や設計段階から関与することで、プロダクト全体の品質向上に貢献したいと考えております。

御社では技術リーダーとして活躍できるキャリアパスが用意されていると伺い、自身の経験を活かしながらマネジメントスキルも磨いていきたいと考え、応募いたしました。」


例文5:事業会社でのプロダクト開発に携わりたい転職理由(SIerから)

伝え方のポイント

SIerでの経験を肯定的に捉えることが重要です。SIerでの経験を否定するのではなく、そこで得た知識やスキルを評価しつつ、新たな挑戦を求めていることを示します。

「自社プロダクトの成長に直接貢献できる」「長期的な視点で開発に関われる」といった事業会社特有の魅力を語ることがポイントです。

具体的な回答例文

「現職のSIerでは、様々な業界のクライアント向けシステム開発に携わり、幅広い知識と課題解決力を身につけることができました。一方で、短期間でプロジェクトが切り替わるため、サービスが成長する過程に継続的に関わることが難しい面もありました。

今後は1つのプロダクトに腰を据えて取り組み、ユーザーの声を直接聞きながらサービスを改善・成長させていく経験を積みたいと考えております。御社の○○サービスは△△という点で市場から高い評価を得ており、SIerで培った幅広い技術知識を活かしながら、プロダクトの成長に貢献したいと考えております。」

SIer経験をどう活かすか

複数業界のシステム開発経験があるため、多角的な視点でプロダクト開発に貢献できることを強調します。

様々なクライアントの課題を解決してきた経験は、自社プロダクトの機能開発にも活かせると説明することで、即戦力性をアピールできます。

例文6:モダンな開発環境で働きたい転職理由

伝え方のポイント

最新の開発手法やツールに対する興味と、それを習得したいという意欲を示すことが重要です。

単に「新しい技術を使いたい」だけでなく、それが開発効率や品質向上にどう貢献するかを語ることで、技術への理解の深さを示すことができます。

具体的な回答例文

「現職では主にウォーターフォール型の開発手法を用いており、堅実なシステム開発の基礎を学ぶことができました。一方で、近年主流となっているアジャイル開発やCI/CDを活用した継続的な改善サイクルを経験したいという思いが強くなりました。

御社では開発チームがスクラムを採用し、モダンな開発環境が整っていると伺いました。迅速なフィードバックサイクルの中で開発スキルを磨き、高品質なプロダクトを効率的に提供できるエンジニアとして成長したいと考えております。」


例文7:自社サービス開発に挑戦したい転職理由

伝え方のポイント

自社サービスならではの「作って終わりではない」継続的な改善プロセスへの魅力を語ることが重要です。

エンドユーザーと近い距離で開発できることの価値を強調し、プロダクトへの愛着と当事者意識を示します。

具体的な回答例文

「これまで受託開発でクライアントの要望に応えるシステムを構築してきましたが、サービスリリース後の運用や成長フェーズに継続的に関わることができませんでした。今後は自社サービスの開発に携わり、ユーザーからのフィードバックを直接受けながら、プロダクトを継続的に改善・成長させていく経験を積みたいと考えております。

御社の○○サービスは△△という社会課題の解決に取り組んでおり、この事業に技術面から貢献できることに大きな魅力を感じております。」


例文8:リモートワーク可能な環境を求める転職理由

伝え方のポイント

リモートワークによって集中して作業できる環境を求めていることを強調し、生産性向上との結びつけを明確にします。

単なる「通勤したくない」ではなく、効率的な働き方の実現という視点で語ることが重要です。

具体的な回答例文

「現職では週5日のフルタイム出社が必須となっており、通勤時間が往復で約2時間かかっております。リモートワークが可能な環境であれば、この時間を技術習得や集中を要する開発業務に充てることができ、より高い生産性で業務に取り組めると考えております。

御社ではフルリモート勤務が可能と伺い、自己管理を徹底しながら成果にコミットする働き方で貢献したいと考えております。」


例文9:会社の成長性・将来性に魅力を感じた転職理由

伝え方のポイント

志望企業の事業内容、成長戦略、市場でのポジションについて具体的に言及することで、企業研究の深さを示します。

「現職が悪い」ではなく、「より成長性の高い環境で挑戦したい」という前向きな表現を使うことが重要です。

具体的な回答例文

「現職は安定した企業ですが、業界全体が成熟期を迎えており、新規事業への投資が限定的な状況です。エンジニアとして、より成長性の高い領域で新しい価値を創造する経験を積みたいと考えております。

御社は○○という成長市場で事業を展開されており、△△という独自の強みを持っておられます。この成長フェーズにエンジニアとして参画し、事業拡大に技術面から貢献したいと考え、応募いたしました。」


例文10:専門性を深めたい・特定領域に集中したい転職理由

伝え方のポイント

これまでの経験とこれから深めたい専門領域がつながっていることを説明し、キャリアの一貫性を示します。

ゼネラリストではなく、特定領域のスペシャリストを目指す理由を明確に述べることが重要です。

具体的な回答例文

「現職では幅広い業務を担当しており、総合的なスキルを身につけることができましたが、今後はセキュリティ領域に特化して専門性を深めたいと考えております。情報セキュリティの重要性は年々高まっており、この分野のスペシャリストとしてキャリアを築きたいという思いが強くなりました。

御社はセキュリティ対策に注力されており、専門チームも設置されていると伺いました。セキュリティエンジニアとして専門性を高めながら、御社のサービスの安全性向上に貢献したいと考えております。」


4. これは避けたい|エンジニアの転職理由でNGな伝え方

これは避けたい|エンジニアの転職理由でNGな伝え方

NG例に触れて、改善のポイントを確認しましょう。

現職・前職の批判や
不満の羅列

「成長意欲」への
前向きな変換

曖昧で抽象的な
転職理由

具体的なエピソードと
技術名を挙げる

受け身な姿勢・
他責思考

「主体的な学習」への
転換

一貫性のない
複数理由の列挙

最も重要な理由を
1~2個に絞る

面接で評価を下げてしまうNG表現と、その改善方法を具体例で解説します。

現職・前職の批判や不満の羅列

現職や前職を激しく批判する発言は、面接官に「この人は入社後も同じように会社の悪口を言うのではないか」「協調性に問題があるのでは」という懸念を抱かせます。

また、「問題を他人のせいにする人」という印象を与え、問題解決能力への疑問にもつながります。

NG例と改善例

「現職の上司が技術を理解しておらず、無茶な要求ばかりしてきます。会社全体が古い体質で、まったく改善の兆しが見えません。」

「現職では○○という課題があり、改善提案も行ってまいりましたが、組織全体の方針として変更が難しい状況です。より技術的な挑戦ができる環境で、自身のスキルを活かしたいと考えております。」

曖昧で抽象的な転職理由

「なんとなく転職したくなった」「もっと成長したい」といった抽象的な理由は、本気度への疑問や準備不足の印象を与えます。

面接官は「この人は本当にうちの会社で何がしたいのだろうか」と不安を感じてしまいます。

具体性を持たせる方法

  • 「○○のプロジェクトで△△の経験をした際に、□□を学びたいと強く感じました」のように具体的な出来事を交えます
  • 「Python」「AWS」「マイクロサービス」など具体的な技術名を挙げることで、説得力が高まります

受け身な姿勢・他責思考の転職理由

「会社が育ててくれない」「チャンスを与えてもらえない」といった他責的な表現は、主体性の欠如を示すものとして大きなマイナス評価につながります。

主体性を示す表現への転換

「現職では新しい技術を学ぶ機会を与えてもらえませんでした。」

「現職の業務と並行して、独学で○○を学習してまいりました。今後はこの技術を実務で活用できる環境で、さらにスキルを磨きたいと考えております。」

一貫性のない複数理由の列挙

「給与も低いし、人間関係も悪いし、会社の将来も不安で、通勤時間も長くて…」といったように複数の理由を並べるだけでは、優先順位が不明確で、本当に何がしたいのかが伝わりません。

改善方法

最も重要な理由を1つか2つに絞り、それを中心に説明する方が説得力があります。複数の理由がある場合も、「最も大きな理由は○○で、加えて△△という点も考慮しました」という構成にすると論理的です。

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5. 【状況別】エンジニアの転職理由の伝え方アドバイス

5. 【状況別】エンジニアの転職理由の伝え方アドバイス

未経験者、20代、30代など、状況に応じた転職理由の効果的な伝え方を解説します。

未経験からエンジニア転職する場合の転職理由

未経験者の場合、スキルや実績よりも「学習意欲とポテンシャル」が評価のポイントになります。

なぜエンジニアになりたいのか、どのような準備をしてきたのかを具体的に示すことが重要です。

簡潔な回答例

「前職では営業職として○年間従事してまいりましたが、業務効率化のためにExcel VBAを独学で習得したことをきっかけに、プログラミングの面白さに魅了されました。その後、プログラミングスクールで○○を学び、個人で△△というWebアプリケーションを開発いたしました。

エンジニアとして技術で社会に貢献したいという思いが強くなり、未経験ではありますが、これまでの営業経験で培ったコミュニケーション能力も活かしながら、御社で成長していきたいと考えております。」

補足として伝えるべき内容

GitHubのリポジトリや個人開発物を提示できると説得力を高められます。

また、なぜエンジニアを目指すようになったのか、きっかけとなったエピソードを語ることで、本気度をアピールできます。

20代エンジニアの転職理由の伝え方

20代エンジニアは、キャリアの方向性を模索する時期であり、「成長環境」「技術習得」「キャリアパスの多様性」を重視する傾向があります。

20代は「ポテンシャル採用」の要素が強いため、「学ぶ意欲」「成長への貪欲さ」を前面に出すことが効果的です。

「○○の技術を学び、将来的には△△のスペシャリストになりたい」といった具体的なキャリアビジョンを示すと良い印象につながります。

現時点でのスキル不足を素直に認めつつ、それを補うための努力と将来への展望を語ることで、成長意欲の高さを示すことができます。

30代エンジニアの転職理由の伝え方

30代は「即戦力採用」の色合いが強くなるため、これまでの経験を活かしてどのように貢献できるかを明確に示すことが重要です。

同時に、「専門性の深化」か「マネジメントへの移行」か、キャリアの方向性を明確にすることも求められます。

「現職で○○のプロジェクトをリードし、△△という成果を上げました。この経験を御社の□□事業で活かし、即戦力として貢献したいと考えております」というように、具体的な実績と貢献可能性をセットで語ります。

30代は転職回数や在籍期間も注目されるため、一貫したキャリアストーリーを組み立てることが特に重要です。

6. エンジニアの転職理由と一緒に準備すべき質問対策

6. エンジニアの転職理由と一緒に準備すべき質問対策

転職理由と密接に関連する面接質問への準備方法を解説します。

「なぜ当社を志望するのですか?」との一貫性

転職理由と志望動機は表裏一体の関係にあります。「現職では○○ができないから転職したい」→「御社では○○ができるから志望する」という流れで一貫性を持たせることが重要です。

一貫性のある回答の組み立て方

  1. 転職理由: 現職で実現できないこと
  2. 実現したいこと: 自分のキャリアビジョン
  3. 志望動機: なぜその企業でそれが実現できるのか

この3つがスムーズにつながるストーリーを作ることで、説得力のある回答を構築できます。

企業研究に基づいた具体的な情報を盛り込むことで、本気度を示すことができます。

「前職で解決しようとは思わなかったのですか?」への対応

この質問は、「問題解決能力」と「忍耐力・粘り強さ」を確認するためのものです。

安易に転職を選択したのではなく、現職での改善努力も行った上での決断であることを示す必要があります。

適切な回答方法

努力の実績を示すことが重要です。

例えば、「現職では、○○という課題に対して△△という改善提案を行い、実際に□□の部分では改善が見られました。

しかし、組織全体の方針や予算の制約により、根本的な解決には至らなかったため、より自分のスキルを活かせる環境で挑戦したいと考えました」というように、具体的な行動を示します。

個人の努力だけでは解決できない構造的な問題(会社の方針、業界の特性など)があったことを、客観的に説明することで、安易な転職ではないことを伝えられます。ただし、会社批判にならないよう、あくまで事実ベースでの説明を心がけます。

7. エンジニアのキャリア戦略|長期的視点での転職理由の考え方

転職を中長期的なキャリア構築の一環として捉える視点を解説します。

経済産業省データ:2030年に向けたIT人材需要とエンジニアの転職

経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によれば、2030年にかけてIT人材不足はさらに深刻化すると予測されています。

特に、DX推進人材、AI・データサイエンス領域、クラウド技術、セキュリティ専門家の需要が急速に高まるとされています。

今回の転職を、単なる待遇改善ではなく、将来的に需要が高まるスキルを獲得するための戦略的なキャリアステップと位置づけることが重要です。

5年後、10年後の市場で求められるスキルを見据えて転職先を選ぶことで、長期的なキャリアの安定性と市場価値の向上を実現できます。

参考: 経済産業省「IT人材需給に関する調査」

転職を中長期キャリア戦略に位置づける

転職は、5年後・10年後のキャリアビジョンを実現するための重要なステップです。

「今の不満から逃げるための転職」ではなく、「将来なりたい自分に近づくための転職」として捉えることで、転職活動の軸が明確になります。

技術トレンドを把握し、今後需要が高まる技術領域を見極めることが重要です。その経験を積める企業を選ぶことで、市場価値を高めながらキャリアを構築できます。

また、特定の企業でしか通用しないスキルではなく、業界全体で通用する汎用的なスキルを意識して習得することで、長期的なキャリアの選択肢を広げることができます。

8. まとめ|エンジニアの転職理由は「前向きさ」と「具体性」がカギ

8. まとめ|エンジニアの転職理由は「前向きさ」と「具体性」がカギ

エンジニアの転職理由を面接で効果的に伝えるには、公的データに裏付けられた一般的な転職動機を理解したうえで、自身の理由をポジティブかつ具体的に表現することが重要です。

現職への不満が本音であっても、それを「成長意欲」や「キャリアビジョン」といった前向きな言葉に変換し、志望企業でどう貢献できるかを明確に伝えることで、面接官に良い印象を与えられます。

転職は単なる環境変化ではなく、キャリア戦略の重要な一手として位置づけることで、説得力のある転職理由を構築できます。

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