内定通知後に企業から「オファー面談を実施したい」と連絡を受けたものの、これが何を意味するのか、どう対応すべきか分からないという声は多くきかれます。
オファー面談とは、内定承諾前の最終条件確認の場であり、選考ではありません。
本記事では、オファー面談の目的、ITエンジニアが確認すべき具体的な質問、年収交渉のコツ、内定取り消しリスクを解説します。
労働条件明示ルールの改正内容も含め、万全の準備で面談に臨むための実践的な情報を提供します。
- オファー面談の目的と内定取り消しリスクの実態について
- ITエンジニアが確認すべき技術環境・働き方の質問リストについて
- 年収交渉を成功させる具体的なテクニックと例文について
1. オファー面談とは?内定承諾前の最終条件確認の場

オファー面談は、内定通知後に企業と内定者が労働条件を確認し、疑問点を解消するための面談です。選考ではないため、基本的に落ちることはありません。
選考ではない—内定後に行われる条件調整の機会
オファー面談とは、企業から内定通知を受けた後、正式な承諾前に実施される面談です。
「条件面談」「処遇面談」とも呼ばれ、同じ意味で使用されます。最も重要なポイントは、オファー面談は選考ではないため、基本的に落ちることはないという点です。
この面談は、内定が出た後のイベントであり、企業はすでに採用を決定しています。
面談の目的は、労働条件の詳細を説明し、内定者の疑問や不安を解消することです。面接のように評価されることを心配する必要はなく、むしろ入社後のミスマッチを防ぐための重要な機会として位置づけられます。
オファー面談が実施される目的
企業側:内定辞退を防ぎ、入社後の定着率を高める
企業がオファー面談を実施する最大の理由は、内定承諾率を高め、入社後の早期離職を防ぐことです。
マイナビの「中途採用実態調査2023年版」では、中途採用の選考時にRJP(リアルな仕事情報の事前提供)を行うことで、「入社後の定着率が増えた」という割合が最も高くなった結果が示されています。
企業は採用活動に多大なコストと時間を投資しているため、内定者に実際に入社してもらうことが重要です。
オファー面談では、労働条件通知書に記載された内容を詳しく説明し、現場の雰囲気や具体的な業務内容を伝えることで、内定者の認識のズレを事前に解消できます。これにより、内定者が安心して入社を決断できる環境を整えます。
内定者側:入社後のギャップを最小化できる
内定者にとって、オファー面談は入社後の「こんなはずじゃなかった」を防ぐ最後の機会です。書面だけでは分からない実態、たとえば実際の残業時間、チームの雰囲気、技術スタックの詳細などを直接確認できます。
年収や労働条件の交渉が可能な段階でもあるため、自身の市場価値に見合った待遇を獲得するチャンスでもあります。複数の企業から内定を得ている場合、オファー面談での情報が最終的な意思決定の判断材料となります。
承諾前と承諾後—面談の性質が大きく変わる
オファー面談が実施されるタイミングによって、その性質は大きく異なります。
内定承諾前のオファー面談
条件交渉が可能であり、疑問点を自由に確認できる段階です。年収の交渉、入社日の調整、リモートワークの頻度など、自分の希望を伝え、企業と条件をすり合わせることができます。
内定承諾後のオファー面談
基本的に条件変更はできず、入社準備と詳細確認が中心となります。
労働条件はすでに合意されているため、入社前に必要な書類の提出や、配属部署の詳細、初日のスケジュールなどを確認する場となります。
このタイミングの違いを理解せずに、承諾後に条件を変更しようとしても、企業側は応じにくいです。
承諾前のオファー面談が、実質的な条件交渉の最後のチャンスであることを認識し、準備を整えて臨むことが重要です。
2. オファー面談のタイミングと一般的な流れ

オファー面談は、内定通知から約1週間以内に実施されることが一般的です。面談の流れや所要時間を事前に把握しておくことで、落ち着いて臨むことができます。
実施タイミング:内定通知から1週間以内が一般的
オファー面談は、内定通知を受けてから、承諾期限の数日前に設定されることが多いです。一般的には、内定通知後1週間以内に実施されます。
企業は内定者が十分に検討できる時間を確保しつつ、他社への流出を防ぐため、タイミングを慎重に設定します。
面談の実施形式と所要時間
対面とオンラインの両方があります。対面の場合は企業のオフィスで実施され、オンラインの場合はZoomやGoogle Meetなどのビデオ会議ツールを使用します。
近年はオンライン面談が増加しており、遠方に住む内定者にとっては移動の負担が軽減されます。
所要時間は30分から1時間程度が標準的です。企業からの説明時間と、内定者からの質問時間をバランスよく配分し、双方が納得できる時間を確保します。
面談の流れ
オファー面談は、以下のような流れで進行します。
<面談の基本的な流れ>
- 企業から労働条件通知書の内容説明(給与、勤務地、業務内容等)
- 内定者からの質問・確認タイム
- 条件交渉(年収、入社日等)
- 承諾期限と次のステップの確認
面談には、人事担当者が中心となり、場合によっては配属予定部署の上司や、経営層が同席することもあります。
特にITエンジニアの場合、技術責任者やプロジェクトマネージャーが参加し、開発環境や技術スタックについて詳しく説明するケースも見られます。
面談の雰囲気
選考面接とは異なり、比較的リラックスしたものが多くなっています。企業側は内定者に入社してもらいたいと考えているため、質問しやすい環境を作り、丁寧に回答する姿勢を示します。
内定者は、遠慮せずに疑問点を確認し、納得のいく情報を得ることが重要です。
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3. オファー面談で確認すべき労働条件明示ルールの改正内容

2024年4月に労働条件明示のルールが改正され、企業が開示すべき情報が増加しました。オファー面談では、この改正内容を踏まえて確認することが重要です。
改正により「就業場所・業務の変更範囲」が明示義務に
2024年4月1日から、労働基準法施行規則の改正により、労働条件明示のルールが変更されました。
この改正では、すべての労働者に対して、就業場所・業務の「変更の範囲」を明示することが新たに義務化されました。
「変更の範囲」とは
将来の配置転換や人事異動によって変更が予想される就業場所と業務の範囲を指します。
従来は、雇い入れ直後の就業場所と業務内容のみの明示が義務でしたが、改正後は労働契約期間中に変わり得る範囲まで示す必要があります。
改正の意義
労働者が入社後に予期せぬ転勤や配置転換を命じられるリスクを減少させることにあります。
企業は「会社の定める営業所」「全国の支社」といった形で範囲を示すことが求められ、労働者は将来的なキャリアの見通しを立てやすくなります。
出典:厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
労働条件通知書で確認すべき絶対的明示事項
労働基準法第15条に基づき、企業は労働契約締結時に一定の労働条件を書面で明示する義務があります。
これらは「絶対的明示事項」と呼ばれ、明示を怠った場合は30万円以下の罰金が科される可能性があります。
2024年4月の改正後、以下の項目が絶対的明示事項として定められています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 労働契約の期間 | 無期 or 有期(期間の定め) |
| 就業の場所・業務 | 雇入れ直後と変更範囲【改正対応】 |
| 始業・終業時刻 | 休憩時間、休日・休暇 |
| 賃金 | 決定・計算・支払方法、締切・支払日 |
| 退職に関する事項 | 解雇事由含む |
オファー面談では、労働条件通知書の記載内容を一つずつ確認し、不明瞭な点があれば質問することが重要です。
特に「変更の範囲」が「会社の定める事業所」のように広範囲に設定されている場合、具体的にどの地域への転勤可能性があるのかを口頭で確認すべきです。
厚生労働省はモデル労働条件通知書を公開しており、企業はこれに準拠した書式を使用することが推奨されています。
内定者は、受け取った通知書がこのモデル様式に沿っているかを確認することで、必要な情報が漏れなく記載されているかを判断できます。
4. ITエンジニアがオファー面談で確認すべき7つの質問
オファー面談:7つの確認事項
給与・評価
固定残業代
技術スタック
開発環境
リモート頻度
フレックス
学習・機材
資格支援
専門特化or
マネジメント
レビュー文化
意思決定フロー
入社日調整
セットアップ
ITエンジニアにとって、技術スタックや開発環境、働き方はキャリア形成に直結します。
ここでは、具体的に確認すべき7つの質問カテゴリを紹介します。
質問1. 給与・賞与の詳細と評価制度
確認ポイント
給与に関する確認は、オファー面談で最も重要な項目の一つです。基本給と各種手当(通勤手当、住宅手当等)の内訳を明確にすることで、実質的な手取り額を把握できます。
残業代の計算方法、特に固定残業代が含まれている場合は、何時間分が含まれているのか、超過分はどのように支払われるのかを確認します。
賞与の算定基準(業績連動か、固定か)と過去3年の支給実績を聞くことで、年収の安定性を判断できます。
昇給のタイミング(年1回、年2回等)と評価基準を確認し、自身のキャリアプランと照らし合わせることが重要です。
一般的な質問例
「ご提示いただいた年収〇〇万円について、基本給と各種手当の内訳を詳しく教えていただけますか?」
「評価制度について、どのような基準で昇給・昇格が決まるのか教えてください」
ITエンジニア特化の質問例
「技術力の向上やスキルアップは、評価にどの程度反映されますか?」
「資格取得支援制度(AWS認定、情報処理技術者試験等)はありますか?取得後の給与反映はどうなりますか?」
「副業は可能ですか?可能な場合、届出等の手続きは必要ですか?」
質問2. 具体的な業務内容と使用技術
確認ポイント
ITエンジニアにとって、配属後の具体的な開発業務と使用する技術スタックは、キャリア形成に直結する最重要事項です。
初期配属部署での具体的な開発業務、担当するプロジェクトの規模・期間・顧客層を確認します。
チーム体制(人数、役割分担、上司・メンターの有無)を聞くことで、入社後のサポート体制を把握できます。
また、将来的な異動・転勤の可能性についても、労働条件通知書の「変更の範囲」と照らし合わせながら確認します。
一般的な質問例
「配属予定の部署で、入社後にまず担当する業務を具体的に教えてください」
「労働条件通知書に記載の『業務の変更範囲』について、想定される異動先を教えてください」
ITエンジニア特化の質問例
「使用する開発言語、フレームワーク、ライブラリを具体的に教えてください」
「開発環境(クラウド/オンプレミス、CI/CDツール、バージョン管理等)について教えてください」
「開発手法はアジャイル、ウォーターフォールのどちらですか?スプリントの期間は?」
「コードレビューの文化はありますか?レビュープロセスを教えてください」
「技術的負債への取り組みや、リファクタリングの時間は確保されていますか?」
質問3. 労働時間と柔軟な働き方
確認ポイント
配属部署の月平均残業時間を確認する際は、繁忙期と閑散期の差も含めて聞くことが重要です。フレックスタイム制の有無とコアタイムの設定、リモートワークの実施状況と頻度を確認します。
時間外労働の上限設定がある場合、その運用実態も合わせて確認することで、実際の働き方を把握できます。
一般的な質問例
「配属予定部署の月平均残業時間を教えていただけますか?」
「フレックスタイム制は導入されていますか?コアタイムはありますか?」
ITエンジニア特化の質問例
「リモートワークは週何日程度可能ですか?出社が必要な曜日は決まっていますか?」
「フルリモート勤務は可能ですか?地方在住での勤務は認められますか?」
「自宅の開発環境構築について、セキュリティポリシーや会社からの機材貸与はどうなっていますか?」
「業務時間外のオンコール対応はありますか?ある場合、手当や代休はありますか?」
質問4. 福利厚生と各種制度
確認ポイント
社会保険の完備状況、各種手当(通勤手当、住宅手当、家族手当等)の支給条件を確認します。
退職金制度(確定給付、確定拠出等)の有無と詳細、その他福利厚生(社員食堂、保養所、書籍購入補助等)についても聞いておきます。
ITエンジニアにとっては、技術書やオンライン学習サービスへの補助、開発機材の充実度が、スキルアップに直結するため重要です。
一般的な質問例
「住宅手当や家族手当などの支給条件を具体的に教えてください」
「退職金制度について、詳細を教えていただけますか?」
ITエンジニア特化の質問例
「書籍購入費やオンライン学習サービス(Udemy、Pluralsight等)の補助制度はありますか?」
「開発用の機材(高スペックPC、マルチディスプレイ等)の希望は通りますか?」
「カンファレンス参加費や交通費の補助制度はありますか?」
質問5. キャリアパスと成長機会
確認ポイント
技術職としてのキャリアパス(スペシャリスト/マネージャー)の選択肢を確認します。社内研修・教育制度の内容と頻度、外部セミナーやカンファレンス参加支援の有無を聞きます。
ジョブローテーションの有無と希望制度についても確認し、自身のキャリアビジョンと合致するかを判断します。
一般的な質問例
「入社後のキャリアパスについて、どのような選択肢がありますか?」
「社内研修や自己啓発支援の制度について教えてください」
ITエンジニア特化の質問例
「技術カンファレンス(AWS Summit、Google I/O等)への参加支援や登壇機会はありますか?」
「新しい技術スタック(言語、フレームワーク)へのチャレンジ機会はありますか?承認プロセスは?」
「社内勉強会やLT(Lightning Talk)、技術ブログ執筆などの文化はありますか?」
「OSSへの貢献は業務として認められますか?業務時間での活動は可能ですか?」
質問6. チーム文化と職場環境
確認ポイント
チームの雰囲気とコミュニケーションスタイル、平均年齢、勤続年数、離職率を確認します。意思決定のプロセス(トップダウン/ボトムアップ)を聞くことで、組織文化を把握できます。
可能であれば、配属予定部署の現場社員との面談機会を依頼することも有効です。実際に一緒に働くメンバーと話すことで、書面では分からない職場の雰囲気を肌で感じることができます。
一般的な質問例
「チームの雰囲気や働き方について教えていただけますか?」
「可能であれば、配属予定部署の社員の方とお話しする機会をいただけますか?」
ITエンジニア特化の質問例
「技術的な意思決定(技術選定、アーキテクチャ設計等)は、どのように行われますか?」
「ドキュメント文化はありますか?Confluence、Notion等のツールは使われていますか?」
「ペアプログラミングやモブプログラミングの文化はありますか?」
質問7. 入社日と入社前の準備
確認ポイント
入社日の調整可能性を確認します。現職の引継ぎ期間を考慮し、余裕を持った入社日を設定することが、円満退職につながります。
入社前に必要な手続き(書類提出等)、入社前研修の有無と内容、入社前に学習・準備すべき技術や知識についても聞いておきます。
一般的な質問例
「入社日について、現職の引継ぎがあるため、〇月〇日以降での調整は可能でしょうか?」
「入社前に準備しておくべき書類や手続きがあれば教えてください」
ITエンジニア特化の質問例
「入社前にキャッチアップすべき技術スタックやドキュメントがあれば教えてください」
「開発環境のセットアップは入社初日に行いますか?事前に手順書等はいただけますか?」
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5. オファー面談での年収交渉を成功させる5つのコツ
年収交渉を成功させる5ステップ
オファー面談は「最後のチャンス」
転職者の約3割が
交渉で年収アップを実現
正確な現状把握
根拠のある希望額
将来の評価制度
謙虚な交渉姿勢
プロの代理交渉
年収交渉は、オファー面談で最も緊張する場面の一つです。しかし、適切な準備と姿勢があれば、納得のいく条件を引き出すことができます。
オファー面談が年収交渉の最後のチャンス
内定承諾後は、基本的に条件変更ができません。オファー面談は、年収を含む労働条件を交渉できる最後の機会です。
パソナキャリアのデータによると、転職者の約3割が年収アップを実現しており、適切な交渉によって待遇改善が可能であることが示されています。
交渉しないことは、本来得られるはずだった報酬を逃す機会損失となります。自身の市場価値を正しく理解し、根拠を持って交渉に臨むことが重要です。
出典:パソナキャリア「転職で年収交渉はしてもいい?オファー面談での交渉のコツと例文を解説」
コツ1. 前職の年収を正確に把握し、根拠を準備する
年収交渉の前提として、前職の年収を正確に把握することが不可欠です。源泉徴収票を確認し、年収の内訳(基本給、賞与、手当)を明確にします。
虚偽申告は内定取り消しリスクがあるため、絶対に避けるべきです。企業は入社時に源泉徴収票の提出を求めることがあり、申告内容との大きな乖離が発覚すれば、信頼関係が崩れます。
市場価値を客観的に示すデータ(同職種・同年代の平均年収、保有資格等)を用意することで、交渉の説得力が増します。
コツ2. 希望額には明確な根拠を添える
単に「〇〇万円希望」と伝えるだけでは、交渉は成功しにくいです。スキル・実績に基づく具体的な説明が必要です。
重要なのは、生活費ではなく、企業への貢献度で語ることです。「前職で△△のプロジェクトをリードし、××の成果を上げた」といった実績を示し、その実績に基づいて希望額を提示します。
他社オファー状況を交渉材料にする場合は、具体的な社名は出さず、「複数社から〇〇万円程度の提示を受けている」という形で慎重に扱います。
年収交渉の具体例文:
「ご提示いただいた年収について、前職での実績と保有スキルを考慮し、〇〇万円程度をご検討いただけないでしょうか。
現職では△△のプロジェクトをリードし、××の成果を上げております。また、AWS認定ソリューションアーキテクト等の資格も保有しており、即戦力として貢献できると考えています」
コツ3. 金額だけでなく、評価制度や昇給ペースも確認
初年度の年収だけでなく、2-3年後の見通しも重要です。昇給のタイミング、評価基準、過去の昇給実績を確認することで、長期的な収入の見通しを立てることができます。
ストックオプションやRSU(制限付株式)がある場合は、その詳細も確認します。これらは将来的な資産形成に大きく影響するため、金額だけでなく、付与条件や行使期間についても理解しておく必要があります。
コツ4. 謙虚かつ前向きな姿勢を保つ
年収交渉は、企業に対する一方的な要求ではなく、双方が納得できる条件を見つけるための「相談」です。「入社したい」という前提を明確に示しながら、希望を伝えます。
感謝の気持ちを言葉にすることも重要です。「貴重な機会をいただき、ありがとうございます」という姿勢を示すことで、企業側も前向きに検討しやすくなります。
コツ5. 転職エージェント活用も選択肢に
直接交渉が難しい場合、エージェント経由での交渉も有効です。エージェントは企業との関係性を活かして交渉できるため、内定者が直接言いにくい条件も伝えやすいです。
ただし、直接交渉の方が誠実さが伝わる場合もあります。エージェントを利用している場合でも、オファー面談で直接企業と話し、自分の言葉で希望を伝えることが、信頼関係の構築につながるケースもあります。
6. オファー面談で内定取り消しになるケースとは?

オファー面談で内定が取り消されることは基本的にありませんが、例外的なケースも存在します。リスクを理解し、適切に対応することが重要です。
原則として内定取り消しはない
オファー面談は「選考」ではないため、基本的に内定取り消しはありません。企業はすでに採用を決定しており、内定者に入社してほしいと考えています。
質問内容によって評価が下がることは基本的にありません。むしろ、積極的に質問することは、真剣に入社を考えている姿勢の表れとして、好意的に受け止められます。
例外的に内定取り消しになる3つのケース
ケース1. 経歴や年収の虚偽申告が発覚
経歴詐称、前職年収の大幅な水増し等が発覚した場合、内定取り消しの正当事由となります。
企業は入社時に源泉徴収票の提出を求めることがあり、申告内容との大きな乖離が判明すれば、信頼関係が破綻します。
少しの誇張であっても、事実と異なる申告は避けるべきです。採用は信頼関係に基づいて成立するものであり、虚偽は致命的なダメージとなります。
ケース2. 極端に非常識な態度や要求
威圧的な態度、一方的で非現実的な要求の連発、基本的なビジネスマナーの欠如などは、内定取り消しのリスクとなります。
年収交渉や労働条件の確認は正当な権利ですが、それを高圧的な態度で行うことは、企業側に「一緒に働くのが困難」と判断される可能性があります。
ケース3. 入社意思がないことが明確になった
他社への入社が確定していることを伝えた場合、企業側から内定を取り消すこともあります。複数内定がある場合は、保留する旨を伝え、誠実に対応することが重要です。
7. オファー面談後の対応パターン【実践編】
オファー面談後の対応は、承諾・保留・辞退の3パターンがあります。それぞれの状況に応じた適切な対応を理解しておきましょう。
パターン1. その場で承諾する場合
すべての疑問が解消され、入社を決意した場合は、承諾の意思を明確に伝え、次のステップを確認します。
承諾時の例文:
「本日のご説明で、すべての疑問点が解消されました。ぜひ御社で働かせていただきたいと考えております。今後の手続きについて教えてください」
パターン2. 検討時間をもらう場合
家族との相談、他社との比較など正当な理由がある場合、保留期間を依頼することは問題ありません。保留期間の目安は2-3日から1週間程度が一般的です。
承諾期限を確認し、それまでに回答する旨を約束することで、企業側も安心できます。
保留時の例文:
「大変魅力的なお話をいただき、ありがとうございます。家族とも相談したいため、〇日までにご返答させていただいてもよろしいでしょうか?」
パターン3. 辞退する場合
条件が合わない、他社への入社を決めた場合は、早めに誠実に伝えることが重要です。企業は内定者のために準備を進めているため、辞退の意思が固まった時点で速やかに連絡します。
辞退時の例文:
「大変申し訳ございませんが、慎重に検討した結果、今回は辞退させていただきたく存じます。貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました」
8. オファー面談後のお礼メール【基本編】

オファー面談後のお礼メールは、ビジネスマナーとして送ることが推奨されます。特に保留する場合は、誠意を示すために有効です。
お礼メールは必須ではないが、送ると好印象
お礼メールは法的義務ではありませんが、ビジネスマナーとして推奨されます。特に保留する場合は、誠意を示すために有効です。24時間以内の送信が望ましいです。
お礼メールの例文
件名:オファー面談のお礼(山田太郎)
株式会社〇〇
人事部 △△様お世話になっております。
本日はお忙しい中、オファー面談のお時間をいただき、誠にありがとうございました。詳細な労働条件や業務内容についてご説明いただき、御社で働くイメージが明確になりました。特に〇〇についてのお話は大変参考になりました。
つきましては、〇月〇日までにご返答させていただきたく存じます。
引き続きよろしくお願いいたします。
山田太郎
9. オファー面談の事前準備チェックリスト

オファー面談を成功させるためには、事前準備が欠かせません。必須準備と任意準備に分けて、確認すべき項目を整理しました。
必須準備
□ 労働条件通知書を事前に精読し、不明点をリストアップ
□ 質問リストを作成(給与、技術スタック、働き方、成長機会)
□ 前職の源泉徴収票を準備(年収交渉時の根拠)
□ 自身の市場価値を調査(同職種・同年代の年収相場)
□ 年収交渉する場合の希望額と根拠を整理
□ メモ帳・筆記用具を用意
任意準備(余裕があれば)
□ お礼メールのテンプレートを下書き
□ 複数内定がある場合、比較軸を明確化(年収、技術、働き方等)
□ 配属予定部署の情報収集(企業サイト、社員インタビュー記事等)
□ 通勤経路と所要時間の確認
10. オファー面談に関するよくある質問(FAQ)

オファー面談について、よく寄せられる質問と回答をまとめました。不安や疑問を解消し、自信を持って面談に臨みましょう。
Q1. オファー面談は何回行われますか?
A. 通常は1回です。
ただし、条件交渉が複雑な場合や、配属部署との面談が別途設定される場合は複数回になることもあります。
Q2. オファー面談は誰と行いますか?
A. 人事担当者が中心です。
場合によっては配属予定部署の上司や、経営層が同席することもあります。
Q3. オファー面談を断ることはできますか?
A. 可能です。
ただし、断ると内定辞退の意思表示と受け取られる可能性が高いため、慎重に判断すべきです。
Q4. 転職エージェント経由の場合、オファー面談はありますか?
A. ある場合とない場合があります。
エージェントが条件交渉を代行するケースでは、直接のオファー面談が省略されることもあります。ただし、配属部署の雰囲気確認などを目的とした面談は実施されることが多いです。
Q5. オファー面談の服装はどうすればよいですか?
A. 特に指定がない場合はビジネスカジュアルが無難です。
スーツでも問題ありません。
【ITエンジニア向け補足】
IT企業では私服可の場合も多いですが、オファー面談は最終調整の場のため、清潔感のあるオフィスカジュアルが推奨されます。Tシャツ・ジーンズは避け、襟付きシャツにチノパンやスラックス程度が安心です。
11. オファー面談とは何か—準備と交渉で入社後のミスマッチを防ぐ

オファー面談とは、内定承諾前の最終条件確認の場であり、選考ではないため基本的に落ちることはありません。
ITエンジニアは技術スタック、開発環境、リモートワーク可否など、自身のキャリアに直結する項目を具体的に確認すべきです。
年収交渉は前職実績と市場価値に基づく根拠を準備し、謙虚かつ明確に希望を伝えることが重要です。労働条件明示ルールの改正により、企業が開示すべき情報も増加しています。
本記事の質問リストとチェックリストを活用し、万全の準備でオファー面談に臨むことを推奨します。