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日本とインドのエンジニア年収を比較|差がつく3つの要因とは?

「日本のITエンジニアの年収はインドと比べてどうなのか?」「日本で働くことは年収面で有利なのか?」

そう気になっている外国籍エンジニアの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、経済産業省などの公的データをもとに、日本とインドのエンジニア年収を多角的に比較します。

物価・生活コストを踏まえた実質的な待遇の違いや、日本で年収を上げるために押さえるべきポイントまでわかりやすく解説します。

この記事を読んでわかること
  • 日本とインドのITエンジニア年収の差と、インド国内の給与二極化の実態について
  • 物価・生活コスト・賃金カーブの違いから見た、日本で働くメリットについて
  • 日本でエンジニアとして年収を上げるための3つの実践ポイントについて

1. 日本とインドのエンジニア年収を基本データで比較

1. Comparing engineer salaries in Japan and India using baseline data

まずは公的データをもとに、両国のエンジニア年収の基本的な数字を確認しましょう。

平均値だけでなく、中央値にも注目することが重要です。

日本のITエンジニアの平均年収

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、システムエンジニア(ソフトウェア作成者)の平均年収は企業規模によって異なり、10〜99人規模で約512万円、100〜999人規模で約556万円、1,000人以上の大企業では約598万円となっています。

国税庁「令和6年分民間給与実態統計調査」における日本の全産業平均給与(約478万円)と比べると、ITエンジニア職は全産業平均を大きく上回る水準にあることがわかります。

参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」、国税庁「令和6年分民間給与実態統計調査」

インドのITエンジニアの年収と二極化の構造

インドのIT大手各社(Infosys・Wipro・Tech Mahindraなど)の社内中央値データによると、大手IT企業の中央年収はおおむね7〜10ラクルピー(日本円で約100〜150万円前後)の水準にあるとされています。

一方、GAFAなどグローバル企業に在籍するトップエンジニアは年収が数千万円規模に達するケースもあり、上位層と大多数のエンジニアとの間で大きな格差があります。

インドのエンジニア年収は「平均値だけでは語れない」二極化が大きな特徴です。

参考:Angel One「Median IT Salaries in India」

2. アジア各国と比べた日本のエンジニア年収の位置づけ

2. アジア各国と比べた日本のエンジニア年収の位置づけ

日本とインドの2国間だけでなく、アジア全体の中で日本のエンジニア年収がどの位置にあるかを確認しましょう。

国によって物価水準が大きく異なるため、名目の数字だけでなく実質的な生活水準も合わせて見ることが大切です。

アジア主要国のITエンジニア年収ランキング

ヒューマンリソシア「データで見る世界のITエンジニアレポートvol.6」(2022年)によると、世界71カ国のITエンジニア給与ランキングで日本は20位です。1位はスイス、2位はアメリカとなっています。

アジア域内ではシンガポールや中国の主要都市が上位ですが、インド・ベトナム・フィリピンなどは名目年収では日本を下回ります。

ただしインドは、全産業平均に対するITエンジニア給与の比率(プレミアム率)が約2.7〜3倍と高く、エンジニアが社会的に高く評価される職種だとわかります。

国・地域ITエンジニア平均年収(目安)全産業比プレミアム率
アメリカ約1,500万円〜約1.5〜2倍
日本約598万円約1.3倍
中国(主要都市)約400〜600万円約2倍
韓国約500〜700万円約1.5倍
インド平均約533万円(中央値152万円)約2.7〜3倍
ベトナム約100〜200万円約2.5〜2.8倍
フィリピン約100〜180万円約2.5倍

※企業・職種・経験年数によって異なります。
※出典:ヒューマンリソシア「データで見る世界のITエンジニアレポートvol.6」

名目年収だけでは比較できない——物価・生活コストの重要性

年収の数字を比べる際には、各国の物価水準を考慮する必要があります。

マーサー(Mercer)「世界生計費調査(Cost of Living Survey)」によると、東京は世界有数の高物価都市です。

インドの主要IT都市(ベンガルール・ムンバイなど)も近年物価が上昇していますが、東京と比べると依然として生活コストは低い水準です。

日本での就労を検討する際は、家賃・食費・交通費なども踏まえた「手元に残る金額」で判断することが大切です。

3. インドと日本の賃金カーブの違い|年齢・キャリアフェーズ別に比較

平均年収の数字だけでなく、「年齢とともに年収がどう変わるか」という視点も、キャリアプランを考えるうえでとても重要です。

日本とインドでは、この賃金カーブ(年齢ごとの給与の変化パターン)の形が大きく異なります。

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日本とアジア各国の年収比較をさらに詳しく知りたい方は、外国籍エンジニアの視点でまとめたランキング記事もおすすめです。

国別の平均年収データや日本市場の特徴を整理しています。

詳しくはこちらの記事をどうぞ。

インドと日本、賃金カーブの特徴

インドは30代前半でピークを迎えやすい

インドのエンジニア市場では、スキルと実績に応じて20代から急速に年収が上がる一方、30代前半でキャリアのピークを迎えるケースが多いとされています。

その後は昇給ペースが鈍化しやすく、マネジメントへの転向や海外移籍を選ぶエンジニアも少なくありません。

日本は年功序列で40代以降も緩やかに上昇する

一方、日本企業の多くは年功序列型の給与体系を持っており、40代・50代になっても年収が緩やかに上がり続ける傾向があります。

近年は成果主義を取り入れる企業も増えていますが、長期雇用を前提とした安定した昇給カーブは日本市場の特徴として残っています。

30代での来日はキャリア面で有利になりやすい

この違いから見えてくるのは、インドで年収がピークを迎える前の30代前後に日本へ移ることで、長期的な収入の伸びしろを確保しやすいという点です。

さらに、インドの工科系大学生の9割近くが「年収が低くても日本で働きたい」と答えている背景を踏まえると、年収の伸びしろ+やりがいの両方を得やすいタイミングとして、30代前後の来日は合理的な選択肢といえます。

比較項目インド日本
年収ピークの時期30代前半が多い40代〜50代にかけて緩やかに上昇
給与体系の特徴成果・スキル重視、変動が大きい年功序列型が主流(成果主義も増加中)
キャリアの転換点30代でマネジメントか海外移籍かを選ぶケースが多い長期雇用が前提で転換点は比較的緩やか

※企業・職種・経験年数によって異なります。
※出典:株式会社サンウェルズ「インド人エンジニアの年収目安と採用成功のポイント」をもとに作成

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日本のエンジニア給与の全体像や年収アップの具体的な方法については、日本市場の最新データをもとにした解説記事が参考になります。平均年収や職種別の相場もまとめています。

詳しくはこちらの記事をどうぞ。

■日本とインドの年収差、あなたの市場価値はどのくらい?

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4. インドのIT人材が日本を選ぶ理由|年収以外の魅力

4. インドのIT人材が日本を選ぶ理由——年収以外の魅力

年収の数字だけを比べると、欧米市場のほうが高い水準にあります。

それでも日本を選ぶインド出身エンジニアが多いのはなぜでしょうか。調査データをもとに見ていきます。

9割近くが「欧米より年収が低くても日本で働きたい」と回答

Zenken株式会社がインドの工科系大学生905名を対象に実施した意識調査では、約9割が「アメリカやドイツより年収が低くても日本で働きたい」と回答しています。

その理由として最も多かったのは「仕事のやりがい」(64.5%)で、次いで「アニメーションなどの文化」(60.3%)、「治安・安全面」(54.9%)が続いています。

出典:幻冬舎ゴールドオンライン「インドのIT人材、9割が『米独よりも年収が低くても日本で働きたい』と回答」

日本が選ばれる主な理由

  • 仕事のやりがい・技術的な成長機会
    :製造業・金融・インフラ系システムへの関与を通じたスキルアップへの期待
  • 生活環境の安全性と快適さ
    :治安の良さ、交通インフラの整備、医療水準の高さ
  • 安定したキャリア形成
    :長期雇用を前提とした日本企業の採用慣行とキャリアパス
  • 文化・語学への関心
    :日本文化や日本語学習に対する高い関心

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5. 日本でのエンジニア年収に影響する主な要因

日本でエンジニアとして働く場合、年収は複数の要因によって大きく変わります。特に外国籍エンジニアにとって重要な3つのポイントを確認しておきましょう。

日本語能力(JLPTレベル)が年収を左右する

JLPT(日本語能力試験)のレベルは、提示される年収に直結しやすい指標です。

クライアントとのやりとりや上流工程(要件定義・プロジェクト管理)を担うポジションでは、N1・N2保有者と非保有者の間に年収差が生まれるケースが多くあります。

日本語レベル(目安)対応できる業務年収レンジの目安例
N1(ビジネス上級)クライアント折衝・要件定義・マネジメント600万〜1,200万円
N2(日常業務レベル)チーム内コミュニケーション・ドキュメント作成450万〜800万円
N3以下・英語対応のみ英語環境チームまたは開発特化ポジション350万〜600万円

※企業・職種・経験年数によって異なります。

実務経験年数とスキル領域

日本のIT企業では、実務経験年数がキャリアレベルの判断軸として広く使われています。

  • ジュニア(経験1〜3年):年収350万〜500万円
  • ミドル(経験4〜7年):年収500万〜800万円
  • シニア・テックリード(経験8年以上):年収800万〜1,200万円以上

クラウド(AWS・GCP・Azure)、AI・機械学習、セキュリティなど希少性の高いスキルを持つエンジニアは、同じ経験年数でも高い年収レンジでオファーを受けるケースがあります。

雇用形態・企業規模による違い

外資系IT企業(特に米系グローバル企業)では、ストックオプション・ボーナスを含む総報酬(トータルコンペンセーション)が高い傾向があります。

日本の大手SIerや事業会社は基本給が安定している一方、ボーナス体系が異なります。就労先を選ぶ際は、基本給だけでなく総報酬の内訳まで確認することが大切です。

▼あわせて読みたい
日本語能力試験(JLPT)の各レベルの特徴や難易度について、エンジニアの転職・年収アップの観点からわかりやすく解説した記事があります。N2を目指す方にもおすすめです。詳しくはこちらの記事をどうぞ。

6. 在留資格・ビザが年収とキャリアに与える影響

日本で働く外国籍エンジニアにとって、在留資格の種別はキャリアの選択肢と収入の上限に直接影響します。

主要な在留資格の特徴を確認しておきましょう。

高度専門職ビザの活用で就労上の優遇を得られる

出入国在留管理庁が定める「高度専門職」ビザは、学歴・職歴・年収・日本語能力などをポイント化し、一定基準を超えると取得できる在留資格です。

複数の活動が認められるなど就労上の優遇措置があり、採用市場での競争力が高まります。

詳しくは出入国在留管理庁の公式サイトでご確認ください。

ビザ種別と就労範囲の関係

技術・人文知識・国際業務ビザ

エンジニア職で最も一般的な在留資格です。従事できる業務範囲が定められており、契約企業での就労が基本となります。

永住者・定住者などの身分系在留資格

就労制限がなく、フリーランスとして独立したり複数企業と契約したりすることも可能です。

キャリアの自由度が大きく広がるため、長期的なプランとして取得を目指す価値があります。

▼あわせて読みたい
日本の就労ビザの種類や申請手続きについては、ITエンジニア向けに取得方法から注意点まで詳しくまとめた記事も参考になります。
在留資格の選択で迷っている方にもおすすめです。詳しくはこちらの記事をどうぞ。

7. 日本でエンジニアとして年収を上げる3つのポイント

7. 日本でエンジニアとして年収を上げる3つのポイント

日本市場でエンジニアとしてキャリアを伸ばし、年収を上げていくために実践的なポイントを3つ紹介します。

① 日本語力の強化が最短の年収アップにつながる

JLPT N2以上の取得は、オファー年収の向上に直結しやすいポイントです。

特に上流工程(要件定義・プロジェクト管理・顧客折衝)を担うポジションを目指すなら、N1レベルの日本語力が大きな差別化になります。

② 希少スキルの習得とポートフォリオの整備

AI・機械学習・クラウドアーキテクチャ・セキュリティといったスキルは、日本市場でも需要が高まっています。

GitHubでのポートフォリオ公開や技術ブログの発信(日本語・英語)は、採用担当者へのアピールになります。

③ 転職市場の活用|日本では転職が年収アップの主要ルート

日本では近年、転職による年収アップが一般的になっています。特にITエンジニア職では転職時に年収が上がるケースが多く見られます。

自身のスキルと市場の相場を定期的に照合し、適切なタイミングでの転職活動が収入アップの有効な手段です。

■年収アップのポイントを把握したら、次は求人マッチングへ

日本語力・希少スキル・転職タイミング。年収アップの3つの条件が整ったら、実際の求人と照らし合わせてみましょう。

BLOOMTECH Career for Globalは、日本在住の外国籍エンジニアで日本語N2以上の方を対象に、スキルと市場ニーズにマッチした求人のご紹介から転職サポートまでを一貫してお手伝いします。まずはお気軽にご相談ください。

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よくある質問

日本のITエンジニアは転職で年収がどのくらい上がりますか?

一般的に、ITエンジニアが転職する際は年収が5〜20%程度上昇するケースが多いとされています。

ただし、スキルセット・日本語レベル・転職先の企業規模によって大きく異なります。

希少スキル(AI・クラウド・セキュリティ)の保有者やN2以上の日本語能力を持つ外国籍エンジニアは、より高い年収でのオファーを受けやすい傾向にあります。

最新の相場は求人情報や転職エージェントを通じて定期的に確認することが大切です。

高度専門職ビザを取得するには、どのような条件が必要ですか?

高度専門職ビザは、学歴・職歴・年収・日本語能力などをポイント化する制度です。

70ポイント以上で高度専門職1号、80ポイント以上かつ3年以上の活動実績で高度専門職2号の取得要件を満たします。

具体的な計算方法や最新の要件は、出入国在留管理庁の公式サイトまたは専門の行政書士にご確認ください。

日本で働く外国籍ITエンジニアはインド以外にどの国の出身者が多いですか?

インドのほか、ベトナム・中国・フィリピン・バングラデシュなどアジア各国からのエンジニアが日本のIT市場で活躍しています。

国によって日本語学習スピードや得意なスキル領域が異なるため、採用においてはそれぞれの特徴を理解した上で検討することが大切です。

詳細は出入国在留管理庁の在留外国人統計でご確認いただけます。

まとめ:日本とインドのエンジニア年収、判断のポイントは「総合的な待遇」

まとめ:日本とインドのエンジニア年収、判断のポイントは「総合的な待遇」

日本とインドのエンジニア年収を比較すると、名目上の平均値は両国で大きな差はありません。しかしインド国内では平均値と中央値の乖離(かいり)が大きく、給与の二極化が顕著です。

一方、日本では年収の伸びが長期にわたって続きやすく、物価・生活環境・雇用の安定性を含めた「総合的な待遇」として魅力があります。

特に、インドで年収ピークを迎える前の30代前後に日本市場へ移ることで、長期的なキャリアの選択肢が広がります。

日本での年収を最大化するには、日本語力・実務経験年数・希少スキルの3点が重要な軸です。在留資格の種別もキャリアの幅に影響するため、早めに確認しておきましょう。

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転職で年収アップを実現するための具体的なポイントや、日本市場でエンジニアが評価される交渉術については、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。

詳しくはこちらの記事をどうぞ。

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