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外国人エンジニアのための職務経歴書完全ガイド|採用担当に響く書き方とは

外国籍エンジニア向けに、職務経歴書を作成するうえで必要な視点を紹介していきます。

日本での就職・転職を考える外国籍エンジニアにとって、職務経歴書は最も重要な書類の一つです。しかし、日本特有の形式や表現方法に戸惑う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、採用担当者の目線を意識しながら、外国籍エンジニアのための職務経歴書の書き方を、実践的なポイントとともに解説していきます。

※この記事の英語版をお読みになりたい方は、こちらになります。(Read this article in English, please click here!)

Japanese Resume Writing| A Foreign Engineer Work History Guide
Japanese Resume Writing| A Foreign Engineer Work History Guide
The essential guide to Japanese resumes for foreign engineers.
https://global.bloomtechcareer.com/media/contents/page-849/
この記事を読んでわかること
  • 日本式の職務経歴書の基本構成と、海外の履歴書との違い
  • エンジニアのスキルや経験を効果的にアピールする具体的な記載方法
  • 日本企業の採用担当者が重視するポイントと対策法
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1.【外国籍エンジニア向け】日本の職務経歴書の基本

日本の職務経歴書の基本

日本の職務経歴書には、海外とは異なる独自の特徴があります。

ここでは、基本的な構造と、日本企業が重視するポイントについて解説します。採用担当者の目線を意識した効果的な書き方のコツをお伝えします。

職務経歴書とは何か

職務経歴書は、あなたの職歴、技術スキル、実績を全体的にまとめた文書です。

日本の採用プロセスでは、履歴書と並んで最も重要な書類として位置づけられています。特にITエンジニアの場合、技術力や問題解決能力を具体的に示す機会となります。

履歴書作成について詳しく知りたい方はこちら
外国人エンジニア必見!採用担当者が求める履歴書の書き方ガイド
外国籍エンジニア必見!採用担当者が求める履歴書の書き方
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https://global.bloomtechcareer.com/media/contents/how-to-write-a-foreign-engineer-resume/

日本と海外の職務経歴書の違い

日本の職務経歴書は海外のレジュメと比較して、より詳細な情報が求められます。

海外では1-2ページが一般的ですが、日本では3-4ページの職務経歴書も一般的に受け入れられています。記載順序も異なり、最新の職歴から記載する逆時系列形式が標準となっています。

また、各プロジェクトについても詳細な説明が期待されます。

日本の職務経歴書では、具体的な数値や成果を重視する文化があります。同時に、チームワークや協調性に関する記述も重要視されます。

また、転職理由や将来のキャリアビジョンについても明確な記載が求められます。

職務経歴書で使う日本語表現のポイント

技術的な記述において、日本語の表現のポイントとしては、「担当した」という簡素な表現ではなく、「実装し、性能向上を達成した」というように具体的な成果を含める表現が望ましいです。

また、「参加した」という受動的な表現よりも、「役割を担い、課題を解決した」という自発的で能動的な表現を用いることで、より強い印象を与えることができます。

また、プロセスの内容も大切ですが、それよりも結果や成果に焦点を当てた記述を心がけましょう。

2.【外国籍エンジニア向け】職務経歴書の書き方8steps

職務経歴書の書き方8steps

日付・名前

職務経歴書の作成にあたり、右上に作成日と氏名を記載します。作成日は必ず書類提出日の日付とし、過去の日付は使用しません。

外国籍の場合、氏名はパスポートの表記に合わせることが重要です。英語表記でも問題ありませんが、カタカナ表記を併記することで、日本人の採用担当者が読みやすくなります。

また、在留資格や在留カード番号の記載が求められる場合もあるため、これらの情報も準備しておくと良いでしょう。

職務要約

職務要約は、採用担当者が最初に目を通す重要な部分です。

簡潔に自身のキャリアを表現するため、200〜300字程度で記述します。エンジニアとしての総経験年数と、特に専門としている分野での経験年数を明記しましょう。

これまでに携わってきた業界(金融、製造、EC等)でのシステム開発経験も、具体的に言及することが重要です。

得意とする言語やフレームワーク、インフラ環境については、現在も積極的に活用しているものを中心に記載します。

特に印象的なプロジェクトや成果があれば、それらも簡潔に盛り込みます。現時点で最も競争力のある技術領域や役割も明確に示すことで、採用担当者の興味を引くことができます

技術者として重要なGitHubアカウントやポートフォリオのURLがある場合は、必ず記載しましょう。これらは実際の技術力を証明する貴重な資料となります。

職務経歴

職務経歴書は、以下の項目を明確に記載することで、キャリアと実績を効果的に伝えることができます。

最新の職歴から順に記載し、各企業での経験を時系列で整理します。企業情報、プロジェクト詳細、担当業務、使用技術、そして具体的な成果を簡潔に説明します。

特に、数値で示せる実績は具体的に記載することで、貢献度をより明確に伝えることができます。

項目記載内容記載例
期間表記yyyy年mm月〜yyyy年mm月2020年4月〜2022年3月
会社情報– 会社名(外資系は英語表記も)
– 事業内容
– 従業員数
株式会社サンプル (Sample Inc.)
ITコンサルティング事業
従業員数: 300名
組織情報– 所属部署
– 役職
– 組織での立場
開発部 システム開発課
プロジェクトマネージャー
10名のチームリーダー
プロジェクト詳細– プロジェクト期間
– 目的
– 規模
– チーム体制
6ヶ月間の基幹システム刷新
売上管理の効率化
年間売上100億円規模
8名体制
担当範囲– 参画工程
– 具体的作業内容
– 責任範囲
要件定義〜運用まで一貫して担当
設計・実装・テスト・運用
開発チーム全体の管理
使用技術– 言語
– フレームワーク
– ミドルウェア
Java, Python
Spring Boot, React
MySQL, Docker
定量的成果具体的な数値で示す実績– 処理時間50%短縮
– コスト30%削減
– ユーザー満足度20%向上

※ 最新の経歴から遡って記載
※ 具体的な数値を用いて成果を記載
※ マネジメント経験は詳細に記載

テクニカルスキル

テクニカルスキルのセクションでは、実務で活用してきた技術スタックを体系的に記述します。

まずプログラミング言語やフレームワークについては、それぞれの経験年数と実務での使用実績を記載します。

単なる経験年数だけでなく、その技術をどのように活用し、どのような成果を上げたのかを具体的に説明することが重要です。

インフラ環境については、クラウドプラットフォームや仮想化技術、ネットワーク技術などの経験を詳細に記述します。

特にAWS、GCP、Azureなどのクラウドサービスについては、具体的な構築・運用経験があれば、それらの詳細を記載します。

ミドルウェアや開発ツールについても、実務での具体的な活用シーンと共に記述します。特に重要なのは、それぞれの技術についての習熟度です。

「設計可能」「実装経験あり」など、具体的なレベルを示すことで、採用担当者が技術力を正確に判断できます。

得意分野・経験

得意分野については、技術的な専門性と業務上の強みを詳細に説明します。

インフラ設計・構築経験、セキュリティ対策の実装実績、パフォーマンスチューニングの手法と成果、大規模システムの運用経験など、具体的な実績を交えて記述します。

プロジェクト管理経験がある場合は、チームリーダーとしての実績やスケジュール管理手法、リスク管理アプローチについても言及します。

特に重要なのは、これらの経験を通じて得られた具体的な成果や、克服した課題です。

業界特有の規制やコンプライアンス対応の経験、ビジネスプロセスの理解度、顧客との折衝経験なども、実践的な経験として具体的に記述します。

グローバルプロジェクトの経験がある場合は、その詳細も含めることで、より幅広い経験をアピールできます。

PCスキル・保有資格

IT関連の資格については、AWS認定資格やLPIC、Oracle認定資格、情報処理技術者試験など、取得している資格の種類とレベル、取得年月を明記します。

有効期限のある資格については、その情報も含めます。資格を実務でどのように活かしているかについても触れることで、より説得力のある記述となります。

ビジネス系のPCスキルについても、実務での具体的な活用シーンと共に記載します。特にExcelなどのオフィスツールについては、実務でどの程度活用できるのかを具体的に説明することが重要です。

語学力

語学力については、日本語能力試験(JLPT)や英語力(TOEIC等)のスコアを記載すると共に、実務での使用経験を具体的に記述します。

たとえば、日本語での技術文書作成能力、会議でのコミュニケーション、英語での海外チームとのやり取りなど、実践的な場面での語学力をアピールします。

母国語を含むその他の言語についても、ビジネスでの活用可能性を念頭に置いて記述します。グローバルな開発環境での経験がある場合は、その詳細も含めることで、より充実した内容となります。

自己PR

自己PRでは、技術者としての強みと人間性の両面から、採用企業に対する価値提案を行います。

まず技術面では、特に得意とする領域とその理由、具体的な課題解決の実績、継続的な学習への取り組みなどを説明します。

コミュニケーション能力やチームワークについては、実際のプロジェクトでの経験を基に具体的に記述します。特に異文化環境での適応能力や、チーム内での貢献例などを示すことで、実践的な能力をアピールできます。

最後に、志望企業でどのように貢献できるか、また中長期的なキャリアビジョンについても触れます。

技術者としての成長プランや、組織への価値提供について、具体的な展望を示すことで、より説得力のある自己PRとなります。

3.【外国籍エンジニア向け】日本企業が重視するポイントと対策

【外国人エンジニア向け】日本企業が重視するポイントと対策

日本企業特有の採用基準や評価ポイントを理解することは、職務経歴書作成の重要な要素です。

ここでは、日本企業が特に注目する要素と、それらを効果的にアピールする方法を説明します。

チームワークとコミュニケーション力の表現

日本企業では、チームワークとコミュニケーション力が特に重視されます。

これまでのチーム開発経験や、チーム内での役割、コミュニケーション方法、問題解決プロセスにおける協働の実績などを具体的に記述します。プロジェクトの成功にどのように貢献したかも明確に示します。

技術以外の強み

純粋な技術力に加えて、プロジェクトマネジメント能力やドキュメンテーション力、顧客対応スキル、後輩の育成経験なども重要なアピールポイントとなります。

これらのソフトスキルが実際のプロジェクトでどのように活かされ、成果につながったかを具体的に説明します。

文化適応力

日本の企業文化への適応力も重要な評価ポイントです。

報告・連絡・相談(報連相)の実践例や、品質管理への取り組み、改善活動への参加実績などを通じて、日本の職場環境への理解と適応力をアピールします。

また、長期的なキャリアビジョンを示すことで、組織への貢献意欲も表現します。

4.ITエンジニアの採用担当者が職務経歴書で確認するポイント

ITエンジニアの採用担当者が職務経歴書で確認するポイント

採用担当者は職務経歴書のどこを見ているのでしょうか。

このセクションでは、採用担当者の視点から、特に注目されるポイントと、それらを効果的に記述する方法を解説します。

企業の開発に活用できる開発経験の有無

採用担当者は、応募者の経験が自社の開発に活用できるかを重点的に確認します。

スケーラブルなシステム設計、セキュリティ対策の実装、パフォーマンスの最適化、新技術の導入など、実務での具体的な適用例を詳細に記述することが重要です。

明確なスキルが想像できるか

技術力を評価する際、採用担当者は具体的なプロジェクト規模や責任範囲、技術選定の理由、達成した成果指標などを確認します。

これらの情報を明確に記述することで、あなたの実力を正確に伝えることができます。

課題があった際の解決方法の有無

問題解決能力を示すために、実際に直面した課題とその解決プロセスを詳細に記述します。

課題の特定方法、解決策の検討過程、チーム内での合意形成、実装から効果測定に至るまでの一連の流れを論理的に説明することで、あなたの問題解決能力を効果的にアピールできます。

5.ポイントをおさえて職務経歴書を作成しよう

職務経歴書は、あなたの技術力と可能性を伝える重要なツールです。日本企業特有の形式や表現方法を意識しながらも、自身の強みを効果的にアピールすることが成功への鍵となります。

技術スキルの詳細な記載はもちろん、チームワークや問題解決能力、文化適応力なども含めて、バランスの取れた内容を心がけましょう。

採用担当者の目線に立ち、具体的な成果や数値を交えながら、あなたの価値を分かりやすく伝えることができれば、書類選考突破の可能性は大きく高まります。

この記事が、みなさまの日本でのキャリア構築の一助となれば幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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